海外ドラマ「クルーエル・サマー」、全話見ました。
個人的な感想と評価です。
目次
海外ドラマ「クルーエル・サマー」とは?
女子高生の行方不明事件を描くミステリードラマです。
舞台は90年代。
小さな田舎町に住む、人気の女子高生ケイトが、ある日、行方不明になります。
その後、ケイトに代わってジャネットという少女が人気者になるのですが・・・。
しかし、やがてジャネットは、国中の誰からも嫌われ、荒み切った生活を送ることになってしまいます。
なぜ人気者から、どん底の生活になったのか?
そして、ケイトの行方不明事件の真相は?
物語は、93年、94年、95年と、3つの時間軸が交差するストーリー展開。
ケイトとジャネット、それぞれの視点から描かれていきます。
時間軸やキャラクターの視点が入り混じり、深まる謎に目が離せない面白さ。
どうして、そうなった?
なにがあった?
・・・と、続きが気になる展開の連続。
ドラマ性としても、多感な10代の少女が変容していく過程も見どころ。
危うさに、思わずハラハラしちゃいます。
また、まわりの大人たちのエピソードも、見ごたえあると思います。
愛憎や孤独、変化する関係など、人間ドラマとしても面白いです。
そして、次第に明らかになる意外な真実。
・・・驚きはもちろん、ちょっと意外と怖い。
見るのがやめられない、ハマりやすいドラマだと思います。
→ Amazon:NYガールズ・ダイアリー 大胆不敵な私たち(字幕版)
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制作・放送は、米国Freeform。
ディズニー傘下のケーブルテレビ局で、「NYガールズ・ダイアリー」「マーベル クローク&ダガー」「シャドウハンター」など、若者向けのドラマ作品で有名。
今作のようなティーンエイジャーを題材にしたドラマは得意中の得意。
今作は、Amazonオリジナル制作のドラマではありません。
海外配信権をAmazonが取得して、本国以外の国で配信、という形になります。
製作総指揮は、脚本家で劇作家のバート・V・ロイヤル。
今作でも、第1~3話、第10話の脚本を担当。
巧みな時間軸の構成などは、劇作家らしい手腕で見ごたえあると思います。
そして、なんと!女優ジェシカ・ビールも製作総指揮に名を連ねています。
映画「テキサス・チェーンソー」「幻影師アイゼンハイム」をはじめ、ドラマ「The Sinner 隠された理由」の主演でも、おなじみ。
今作では、完全に裏方専念のようです。
キャストとしては。
行方不明になる女子高生ケイト・ウォリスに、「マーベル クローク&ダガー」主人公タンディ役オリビア・ホルト。
ケイトに代わって人気者になるジャネット・ターナーには、「ザ・ブレイブ:エリート特殊部隊」などの新鋭キアラ・オーレリア。
明るく活発な人気者の顔に隠された、ケイトの苦悩や闇。
そして、地味で目立たない存在のジャネットが、次第に変貌していく過程など、二人の演技は本当に素晴らしかったと思います。
特に、キアラ・オーレリアは大熱演!
今後、さらに活躍しそうですね。
注目です。
ケイトの彼氏だったジェイミーに、「ティーン・ウルフ」のフロイ・グティエレス。
ジェイミーの友人ベンに、ナサニエル・アッシュトン。
ジャネットの兄デレク役に、バレット・カーナハン。
「コブラ会」では、若き日のジョン・クリースを演じていました。
そして、ジャネットの友人マロリー役には、新鋭ハーレークイン・スミス。
実のお父さんは、監督で俳優のケヴィン・スミス。
ティーンエイジャードラマらしい、フレッシュな顔ぶれが多いですね。
今後の活躍が楽しみです。
また、高校の副校長マーティン・ハリスを演じるのは、ブレイク・リー。
日本では、あまりなじみのない俳優さんですが、本国では、さまざまなドラマで活躍するベテラン。
今作でも、素晴らしい演技だったと思います。
他にも、ジャネットの父グレッグ・ターナーに、「法医学捜査班 silent witness」のマイケル・ランデス。
ジャネットの母シンディに、「グレイズアナトミー」のサラ・ドリュー。
父グレッグの恋人アンジェラに、「11.22.63」「96時間 ザ・シリーズ」のブルックリン・スダーノ。
そして、ケイトの母ジョイを演じるのは、「OZ/オズ」「ヤング・シェルドン」などのアンドレア・アンダーズ。
「テッド・ラッソ 破天荒コーチがゆく」で、テッド・ラッソの妻を演じていたのも、この方。
今作では、強烈な役どころでしたが、さすが!
若者たちを支える、大人たちの演技にも注目です。
海外ドラマ「クルーエル・サマー」は、シーズン1まで制作され、すでにシーズン2も決まっているようです。
シーズン1は、2021年製作。
各話45分程度の全10話です。
(紹介している作品は、2021年8月時点の情報です。現在は配信終了している場合もありますので、詳細はAmazon公式ホームページにてご確認ください。)
現在、Amazonプライム・ビデオで配信されています。
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※以下、ややネタバレを含みますので、ご注意ください。
ドラマ「クルーエル・サマー」あらすじ
舞台は、テキサス州の田舎町スカイリン。
1993年の夏。
高校生ジャネット・ターナーは、父グレッグをはじめ家族とも仲がよく、友人マロリーたちと楽しい生活を送る日々。
ただ、ジャネットは、地味で目立たない自分の存在にコンプレックスを抱え、人気があって華やかなケイトの存在に、密かな憧れを抱いていました。
一方、裕福な家庭で暮らすケイトには、人には言えない家族との確執が。
そして、ケイトは突然、行方不明になってしまいます。
1994年の夏。
ジャネットは別人のように変貌し、かつてのケイトのような町の人気者に。
マロリーたちとは距離を置き、恋人のジェイミーや、新しい友達と望んでいた生活を手に入れ、満ち足りた日々。
そして、1995年の夏。
ジャネットは、全米一の嫌われ者となり、誰からも愛されない存在に。
家族との関係も崩壊し、訴訟を抱え弁護士と打ち合わせを重ねる、荒んだ生活を送ることに。
すべての発端は、1993年に起きた、ケイトの失踪事件。
なぜ、ジャットの生活は変わってしまったのか?
失踪事件とのかかわりは?
次第に意外な真相が明らかになり、事態は予想外の展開を迎えることになるのでした。
・・・といったストーリーです。
予告動画は、こちら。
→ Cruel Summer Official Trailer
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ドラマ「クルーエル・サマー」感想!思った以上に見ごたえあるミステリー
ティーンエイジャードラマ、といえば。
イケメンとカワイ子ちゃん(死語)の恋愛模様はもちろんのこと、ストーリーはハチャメチャで(すまぬ)、えええ!?と絶叫しちゃう展開が定番。
しかもミステリーだというし、制作・放送はFreeformだし、当然、今作も「そういう系」だと思ってました。
人間関係ドロドロで、10人くらい死んじゃって、ぎょえええ!みたいな、刺激が強い感じ。(笑)
ところが、ところが。
実際に見てみると、なかなか真面目。(笑)
ちゃんとミステリー。
ドラマ性もしっかりしていて、見ごたえあり。
意外・・・というか、びっくりで予想外。
ストーリーは、「THIS IS US」「殺人を無罪にする方法」「クワンティコ/FBIアカデミーの真実」などのような、時間軸イジり系(笑)な構成。
いわゆる「発端」と「結果」はわかっているけど、なぜそうなったかの「過程」が謎。
やっぱり、真相が気になってグイグイと引き込まれる面白さでした。
こういうパターンは、得てして情報が混乱し、複雑で難解になりがちですが。
今作は、わりとわかりやすく整理されていたと思います。
初回はジャネット視点、第2話はケイト視点・・・と、エピソードが交互に描かれ、登場人物も必要最低限で少なめ、というのも、把握しやすかったですね。
演出的にも、年代によって画面の色彩やトーンを変え、いちいち「1993年」とかテロップもいれず、テンポよくスピィ-ディーな展開だったと思います。
複雑な話でも、入り込みやすかったですね。
また、謎のおもしろさや、ドラマ性もすごく見ごたえあったと思います。
真相のごまかし方が、ズルくて、うまかった。(笑)
例えば、純心なジャットに感情移入して、その境遇に同情・・・しそうになったところで、意外な本性をチラリと見せたり。
多感なケイトに同情しつつ、次第に真相が明らかになって、ちょっと・・・。
なにより、副校長マーティン・ハリスの「いい人」っぷりが炸裂・・・という「目くらまし」。(笑)
何が本当で、何がウソなのか、疑心暗鬼になる展開が、うまかったですね。
ドラマ性としても、最初はジャットやケイトたち中心でしたが、次第にまわりを取り巻く大人たちも深く掘り下げて描かれていて、奥行きが広がっていきましたね。
ケイトの母ジョイも強烈でしたが、個人的には、ジャネットの母シンディのエピソードがすごくよかったです。
「自分の子供がウソをついている」と確信してショックを受けてしまう母親としての心情と罪悪感。
それをきっかけに、自身の自立を考える展開は、確かに本筋とはあまり関係はないですが、見ごたえあったと思います。
・・・私はオジサンなので(笑)大人の微妙な心情を描かれると、どうしても弱い。(笑)
このドラマは、「真相は?なぜ?」というおもしろさも、さることながら。
誰もかれもが「本当のことが言えない」「現実を直視できない」という葛藤のおもしろさも大きかったと思います。
ケイトやジャネットはもとより、副校長マーティンも、現実を直視できていれば・・・。
ジャネットの父グレッグも、いい父親だけど、現実を直視して妻の言葉に耳を貸していれば、またちょっと違っていたかも。
「本当のことが言えない」「現実を直視できない」が積み重なっていく展開と、最後の真相は、何ともいえない驚きと余韻が残った展開でしたね。
ま~、それにしても、ジャネットの3年での変貌ぶりは、すごかった。
地味だけど、純心で希望に満ち溢れた15歳が、17歳ではやさぐれて荒んだ悲惨な生活。
冒頭、優しかったお父さんの変貌ぶりといったら・・・。
なにがあった?と、気にならずにはいられないですよねぇ。
そして、時折見せる、ジャネットの人知れない性格。
演じるキアラ・オーレリアも、演じ分けが見事でした。
すごく、よかったですね。
ドラマ性としても、明るくて人気のある華やかなキャラクターに憧れたり、人間関係が変わったり、恋愛にも興味津々だったりと、多感なティーンエイジャーの側面も繊細に描かれていたと思います。
全体的には、時間軸を交差させるストーリー構成や、謎の多い展開、ドラマ性も深くて、おもしろかったです。
・・・正直、こういうの想像してなかった。(笑)
続きが気になって、目が離せない。
ハマりやすいドラマだと思います。
「クルーエル・サマー」シーズン2は決定済み!どうなる?
個人的には、かなりおもしろかったです!
結構、ハマって一気に見ちゃいました。
多少、強引なところもありますが、見ごたえある作品だと思います。
第9話では、失踪事件の真相が。
そして、最終回となる第10話では、驚愕の事実が明らかになりました。
・・・そ、そういうことだったの!?
そして!
最後の最後が・・・。
いや、もう、ちょっと・・・怖い・・・ぞぞぞ。
ストーリーとしては、きれいに完結していますが。
どうやらシーズン2は、決まっているようです。
・・・あの続き・・・って、どうなるの?
ただ、副校長マーティン・ハリスの以前いた学校での話は、そのまま中途半端になって、詳しく語られることはありませんでした。
また、盗まれた以前の学校のアルバムの行方も不明。
そのあたりが、描かれていくんですかね。
シーズン2にも期待したいと思います。
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