ドラマ「スーパーパンプト」全話見ました 感想と解説

スーパーパンプト

Uber(ウーバー)創業者を描いた海外ドラマ「スーパーパンプト/Uber 破壊的ビジネスを創った男」全話見ました。
個人的な感想と評価です。


(※本ページには、プロモーションやスポンサー広告が含まれています)

スポンサーリンク

ドラマ「スーパーパンプト/Uber 破壊的ビジネスを創った男」とは?

実話をベースに、配車サービス「Uber(ウーバー)」の創業者トラビス・カラニックの成功と没落を描いたビジネスドラマです。

現在、U-NEXT(ユーネクスト)で独占配信されています。
U-NEXTのサービス概要や加入は、こちら。

【公式サイト】U-NEXT

2011年、創業者TKことトラビス・カラニックが率いるITベンチャー企業が、投資家ビル・ガーリーの支援を受け、配車サービス「Ubercab」を正式リリース。
しかし、法律や規制の壁、政治的圧力に加え、競合他社の台頭や、サービスへの不満や事故など、次々とトラブルが・・・。
幾度となく、会社存続の危機を迎えますが、TKは違法行為やモラルに反する行為をいとわず、猛烈な強気とリーダーシップで乗り越えていきます。

その後、「Uber」と名称を改めたサービスは、全世界に拡大。
TKの過剰すぎる自信と傲慢さは、さらに度を超え、社内のセクハラ行為や、アプリの不正なども表面化し、やがて成功に大きな影を落とし始めることに。
そして、急速に人々の信頼や信用を失っていったTKは、人生最大の危機に直面します。
UberとTKは、どうなるのか?

予告動画は、こちら。
「パンプト/Uber 破壊的ビジネスを創った男」予告言

世の中の常識を大きく変えた「Uber」。
その舞台裏を大胆に描く、実録ビジネスドラマ。
古い常識をぶち壊し、新しいものを創り出してやろう!という熱気とパワーは圧巻。

・・・では、あるんですけども。
ま~、主人公がクソ野郎すぎる。(笑)
そこが面白いところではありますが、共感できなかったり、もしかしたら女性の方は、ちょっと気分を害するかもしれませんね。

ただ、「ドラマ作品」としては、それが現代の社会への問いかけにもなっていて、クオリティも高く、見ごたえあり。
ビジネスをめぐる攻防や対立も熱く、人間模様も面白いです。
続きが気になり、色々と考えさせられる、深みのあるドラマだと思います。

・・・ただ、クドいですが、主人公はクソ野郎。

原作は、経済評論家マイク・アイザックの同名著書。
日本でも、「ウーバー戦記:いかにして台頭し席巻し社会から憎まれたか」の邦題で、翻訳本が発売されています。
もっと深く、実際はどうだったのか知りたい、という方は、読んでみると面白いかもしれませんね。

それをベースに、米国SHOWTIMEがドラマ化。
SHOWTIMEは、「HOMELAND/ホームランド」「ビリオンズ」「デクスター」をはじめ、「レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー」「CITY ON A HILL 罪におぼれた街」などの放送局として知られています。

今作「スーパーパンプト」は、以降、世の中を激変させたビジネスをアンソロジー形式で描くドラマとして、シリーズ化の予定です。
今回のUber創業の物語が、シーズン1。
次回シーズン2は決定していて、今度はFacebookに焦点を当てたストーリーだとか。
今後も楽しみな、新シリーズ作品です。

制作総指揮・脚本は、ブライアン・コッペルマンとデヴィット・レヴィーン。
あの「ビリオンズ」を作り上げたコンビです。
二人は、映画「オーシャンズ13」「ラウンダーズ」の脚本や、「イリュージョニスト」「ラッキーワンズ」でプロデューサーも務めました。
今作でも、情熱的でスリリングなストーリー展開は健在です。

ほかにも、「ビリオンズ」「SEAL Team/シール・チーム」「クワンティコ FBIアカデミーの真実」のベス・シャクターや、「ジ・アメリカンズ」のスティーブン・シフも、製作総指揮として参加しています。

キャストとしては。
主人公トラビス・カラニックを演じるのは、ジョセフ・ゴードン=レヴィット。
映画「インセプション」「ダークナイト・ライジング」「LOOPER/ルーパー」「スノーデン」などなど、数多くの作品で活躍する名優。
今作では、実在の人物トラビス・カラニックを演じていますが・・・ご本人に似てる、といえば似てる?かな?(笑)
キャラクターを作り上げ、情熱的でエネルギッシュな演技は、さすが。
素晴らしかったと思います。

そして、ベンチャーキャピタル「ベンチマーク」の投資家ビル・ガーリーには、映画「アルゴ」「ゼロ・ダーク・サーティ」「ウルフ・オブ・ウォールストリート」や、ドラマ「ブラッドライン」のカイル・チャンドラー。
「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」のラッセル博士で見た、という方も多いかもですね。
どっしり構えるベテランの存在感。

そして、そして!
取締役アリアナ・ハフィントン役で、「パルプ・フィクション」「キル・ビル」「バットマン&ロビン」の大女優ユマ・サーマン登場!
二人目の旦那様はイーサン・ホークで、娘さんは「ストレンジャー・シングス」ロビン役で大人気のマヤ・ホーク・・・というのは、有名。

今注目のジョセフ・ゴードン=レヴィットと、カイル・チャンドラー、ユマ・サーマンの共演は、本当に見ごたえあったと思います。

ほかにも、注目キャストが目白押し。
トラビスの母ボニー・カラニックに、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「リービング・ラスベガス」や、ドラマ「ザ・ボーイズ」のエリザベス・シュー。
女性スタッフのオースティン・ガイトに、映画「アルゴ」や、ドラマ「ホルト・アンド・キャッチ・ファイア」「ナルコス」のケリー・ビシェ。
ケリー・ビシェ、いつもとまったく容姿が違って、びっくり!
今作でも、最前線で奮闘する、働く女性を見事に演じていたと思います。

交渉役エミル・マイケルに、「レガシーズ」のババク・タフティ。
ガーリーの妻エミーに、「The Sinner 記憶を埋める女」「ディキンスン 若き女性詩人の憂鬱」「ザ・ボーイズ」のジェシカ・ヘクト。
グーグルから来た取締役デイビット・ドラモンドに、「ベイツ・モーテル」「ブラック・ライトニング」のデイモン・ガプトン。
女性プログラマーのスーザン・ファウラーに、「ビリオンズ」のエヴァ・ヴィクター。

女性記者オリビア・ルンゴチュに、「ビリオンズ」「ブラインドスポット タトゥーの女」のエリン・ルース。
広報担当レイチェル・ウェッツトンに、「アクエリアス 刑事サム・ホディアック」のアマンダ・ブルックス。
広報担当ジル・ヘイゼルベイカーに、「ビッグ・リトル・ライズ」「倒壊する巨塔 アルカイダと「9.11」への道」のヴァージニア・カル。
プログラマーのクエンティンに、「ゾーイの超イケてるプレイリスト」のノア・ワイズバーグ。

さらに、ゲストとしては。
サンフランシスコ市交通局の役人ランドール・ピアソンに、「グッド・ドクター 名医の条件」グラスマン先生でおなじみ、名脇役リチャード・シフ。
元司法長官で調査役エリック・ホルダーで、同じく「グッド・ドクター 名医の条件」のアンドリュース先生ヒル・ハーパーも出演。

ま~、とにかく、どこかのドラマで見たことあるキャストが、書き切れないほど登場。
贅沢・・・というか、もはや、ちょっと、持て余し気味。(笑)

ほかにも、Googleの共同創業者ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリン、AppleのCEOティム・クック、Amazonの創業者ジェフ・ベゾスといった、IT業界では有名すぎる実在の人物も登場。(ご本人ではないです)
ラリー・ペイジ役は、「シリコン・バレー」の弁護士ロン役ベン・フェルドマンが演じています。

あと、妙にハイテンションなナレーションを務めるのは、クエンティン・タランティーノ。(ユマ・サーマン、出てるんだけどなあ)
字幕版で見る時は、要チェックです。


海外ドラマ「スーパーパンプト/Uber 破壊的ビジネスを創った男」は、現在、シーズン1まで制作されています。
シーズン1は、2022年製作。
各話50~60分程度の全7話です。

現在、U-NEXT(ユーネクスト)で配信されています。
(本ページの情報は2022年11月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。)

U-NEXTのサービス概要や加入は、こちら。

【公式サイト】U-NEXT


U-NEXTのおすすめ海外ドラマ最新ラインナップは、こちら。

U-NEXT(ユーネクスト)の海外ドラマの配信情報や、おすすめ作品をまとめてみました。 ※この記事は随時更新中です。 U...


※以下、ネタバレを含みますので、未見の方は、くれぐれもご注意ください。

スポンサーリンク

「Uber(ウーバー)」とは?解説と補足

「Uber(ウーバー)」は、アメリカの会社「Uber Technologies(ウーバー・テクノロジーズ)」が開発・運営する、配車サービスと、そのアプリです。
日本では、Uberの系列サービスで、料理を運んでくれるデリバリーサービスと、そのアプリ「Uber Eats(ウーバー・イーツ)」が、有名ですが。
そのタクシー版、といった感じでしょうか。
近年、海外の映画やドラマでUberが登場する機会が増えたので、ご存知の方も多いかもしれませんね。

今現在、日本では「Uber」は利用できません。
これは、タクシー営業には届け出や許可が必要で、法律的に難しいためです。

2013年に日本法人「Uber Japan株式会社」が誕生し、2014年には日本国内でのテスト運用が行われたようですが、やっぱ行政指導が入ったそうで、2015年には断念。
・・・ドラマみたいに「日本の法律なんぞ、クソくらえじゃ!」とは、ならなかったようです。

ただ、Uberのような配車サービスや、いわゆる「相乗り(シェア乗車)」については、タクシー業界を中心に進んではいるようで。
提携する、ちゃんとしたタクシーを呼べる「Uber Taxi」のサービスが、東京で限定的に始まっているようです。

本国Uberの創業は、2009年。
正式サービス開始は、2011年。
ドラマも、そこからスタートします。
そして、快進撃が始まって、さまざまな騒動が・・・というのは、ドラマで描かれている通り。
ちなみに、本国では2014年にUber Eatsがスタートしています。

ドラマの後のことは、最終回の最後に少し説明がありますが。
実は、実際の出来事としては、その後も少し騒動が続いたようです。
ガーリーの「ベンチマーク」がTKを訴えたり、その後もTKは取締役として議決権は持っていて(大株主だから)、CEO後継者問題に首を突っ込んだりと、すったもんだの末、完全に身を引いたのは2019年。
・・・さすが、しぶとい。(笑)

ビル・ガーリーのベンチャーキャピタル「ベンチマーク」は、eBayやUberをはじめ、Dropbox、Twitterなどなど、多くのIT企業への出資で有名。
ドラマに登場したビルの部下の二人、ピーター・フェントンとマット・コーラーも、名を知られる有名な投資家です。
その後、ビル・ガーリーは、2020年に「ベンチマーク」を去っています。

ユマ・サーマン演じる、取締役アリアナ・ハフィントンは、あの「ハフィントン・ポスト」の創業者(だった)で有名。
ベンチャー企業「スライブ・グローバル」CEOのほか、数々の会社で取締役を務め、コラムニストとしても活躍。

広報担当女子二人組の一人、レイチェル・ウェッツトンは、Uberを去った後、Facebookを経て、現在はNetflixの最高コミュニケーション責任者(CCO) だそうです。

最も気になるのが、元Googleの自動運転のエンジニア、アンソニー・レヴァンドフスキさんの、その後。
Googleから訴えられたのも、さることながら、企業秘密データ窃盗の罪で刑事告訴に。
起訴事項33件のうち、(取り引きもあったようで)1件について有罪を認め、懲役18カ月に加え、9万5千ドルの罰金と75万ドルの賠償金という実刑判決。
まさに、人生オワタ。
・・・と、思いきや。
なんと!まさか!
当時のドナルド・トランプ大統領の恩赦で、刑務所に行かずに済んだという奇跡。(笑)

セクハラに悩まされた女性プログラマー、スーザン・ファウラーは、騒動で一躍注目され、ニューヨーク・タイムズ紙のテクノロジー関連の論説記事を書く仕事に就いたそうです。

本編で紹介された著書は、「プロダクションレディ マイクロサービス 運用に強い本番対応システムの実装と標準化」の邦題で、日本でも購入できるようです。
ただ、内容は例の「モノリスを複数のマイクロサービスに分割して・・・」についてのようで、たぶん、きっと、普通の人は、あんま理解できないかも。

紹介された彼女のブログ「www.susanjfowler.com」は、現在、「susanrigetti.com」に、お引越し。
旧URLへは、今現在まだアクセスできて、ドラマの中で書き始めていた「Uberでの非常に奇妙な1年を振り返る」は、全文読めるようです。
もちろん英語。
(何か罠かもしれないので、URLのアクセスは、くれぐれも自己責任でお願いします)


最終回の最後、株式上場でスタッフが勢揃いした写真が登場しますが、その中央でベルを鳴らしている赤いスーツの女性が、ケリー・ビシェが演じた、女性スタッフのオースティン・ガイトご本人。
苦労が報われた、というか、よかったよねぇ。


※以下、ややネタバレを含みますので、未見の方は、くれぐれもご注意ください。

スポンサーリンク

「スーパーパンプト/Uber 破壊的ビジネスを創った男」あらすじ

舞台は、サンフランシスコ。
TKことトラビス・カラニックは、プログラマーのギャレット・キャンプと共同で起業。
CEOに就任し、これまでにない画期的な配車サービス「Ubercab」をリリースします。
アプリをタッップするだけで、いつでも好きな時に車を呼べるサービスは、瞬く間に大評判となります。

ベンチャーキャピタル「ベンチマーク」の投資家ビル・ガーリーから資金を取り付け、事業は急速に拡大。
同時に、法律の規制や、役所の圧力、同業他社の台頭、サービスに対する対価の不満など、次々と問題が勃発し、会社は大きな危機を迎えることに。
しかし、並々ならぬ情熱と強い意思を持つTKは、違法でモラルに反した、あらゆる汚い手段を使い、難局を乗り切っていきます。

Googelから、さらなる融資も強気で勝ち取り、起業家アリアナ・ハフィントンとの後ろ盾も得たTKは、サービスを全世界へ展開。
会社は誰もが知る大企業へと成長しますが、それと同時に、TKの自己中心的で傲慢な態度は、さらに度を超えるようになり、まわりの信頼を次第に失っていくことに。
さらに、社内に蔓延するセクハラ問題や、隠し続けた不正やスキャンダルが明るみになるなど、TKをめぐる問題は、会社の存亡の危機を招く事態へと発展します。

果たして、Uberはどうなるのか?
TKは、どうなるのか?

・・・というようなストーリーです。


U-NEXTのサービス概要や加入は、こちら。

【公式サイト】U-NEXT


※以下、ネタバレを含みますので、未見の方は、くれぐれもご注意ください。

スポンサーリンク

「スーパーパンプト/Uber 破壊的ビジネスを創った男」感想

個人的には、かなり面白かったです!
・・・が。
これは、ちょっと、好みや評価は人によって大きく分かれるかも。
特に女性の方は、難しいかもしれませんね。

ま~なにせ、第1話の冒頭から、TKのクソ野郎っぷりが炸裂。(笑)
その後も、目的のためなら手段を選ばず、傲慢で自己中でウソつき。
反省とか改心とか成長とか、他人への思いやりだとか、優しい一面を見せるとか、一切なし。
最後も、大きな試練の連続で、少しは過去を振り返って、人間らしさを取り戻すかと思いきや、困ってる弟に手を差し伸べることもなし。

あえて言えば、母ボニーに見せる愛情や、弱気な態度・・・くらい?
あと、元カノに頼っちゃうとことか。(それ自体も、ちょっと、どうか?なのかな?)
深掘りすれば、最後の最後、上場を父親同伴で見た、というところでしょうか。

普通、物語というのは、主人公がストーリーを通じて悩みや葛藤を重ね、人間性が変化したり、人としての成長を描くものですが。
ま~、最初から最後まで、見事なまでに変化も成長もないクソ野郎。(笑)
・・・シナリオの学校とかでは書いちゃいけない、てか、一番怒られるパターン。(笑)

それゆえ、TKに感情移入したり、共感できない人も、多いかもですね。

・・・だが、しかし。
そこは、「ビリオンズ」を作り上げたコンビ。
あえて、そうしている感じも。

クソ野郎だけど、ビジネスの成功に人生のすべてを賭ける、ヤケドしそうなまでの情熱。
強い信念とプライド、どんな手段でも実現させる執着心や実行力、強いリーダーシップ。
ある意味では、痛快で熱い、なぜだか魅力を感じずにはいられない、強烈なキャラクターでも、あったと思います。

逆に、醜い執着心や、欲望やプライドのためのバカな言動の数々も、何とも人間の本質らしい愚かさで、滑稽にさえ見えて哀れ、という見方も。
ただのクソ野郎・・・というだけでは、くくれない、意外と人間の色々な面を深く描いていたと思います。

そして、新たなものを創造していくパワー。
常識やルールや古い体制、既得特権をブッ壊して、時代を先に進めていくために奮闘する物語は、やっぱ魅力的。
強烈な個性の主人公が、わき目もふらず、困難を乗り越えて戦う姿も、よかったです。
これくらいクレイジーにやらないと、新しいものはできていなかない、という問題定義もあったと思います。

・・・ま、その困難も、冷静に考えれば、自業自得な気もするんだけどもさ。(笑)

TKを取り巻く人々の人間模様も、よかったと思います。
母親や恋人。TKを支えよう、成長を手助けしようとする人たち。逆にTKに翻弄されたり、不当で屈辱的な不満を抱える人たち。
そこは人間くさい、見ごたえあるエピソードだったと思います。

ビル・ガーリーやアリアナ・ハフィントンといった大人たちもよかったですが、個人的には、最前線で奮闘する女性スタッフのオースティン・ガイトがよかったですね。
演じるケリー・ビシェも、素晴らしかったです。

また、職場で苦労する、働く女性たちの現実も描かれてましたね。
ひょっとしたら、気分を害する女性の方もいたかもですが。
あえて、ひどい有り様で描くことで、問題性がより際立って伝わったように思います。
70年代の話ではなく、ほんの5年、10年前の現代のこと。
それこそ、ぶっ壊して新しく変えていかないと、という問題の描き方で、最後に少しだけではあるけれど、オースティンが行動するあたりは、すごくよかったと思います。

あと、自動運転のエンジニアや、Uberで生活する夫婦のエピソード。
自由で縛られない働き方、とか言うけれど、実際は企業のために働いてるのと違いはなく、企業の事情で人生振り回され、助けてももらえない。
そういう一面も、丁寧に描かれていたように思います。

エンターテイメントとしても、ビジネスドラマとして、面白かったですね。
事業の方向性をめぐる対立、意地とプライドのぶつかり合い、大ピンチをどう切り抜けるのか?という先が読めない展開。

また、IT企業の実在の有名人が登場したのも、個人的にはツボった。
ラリー・ペイジとか・・・あんな描き方して、怒られるぞ。(笑った)
(事実かどうかは知らんけど)Appleの、あのティム・クックに、小一時間、説教されるとか、そんなドラマは他にない。(笑)

キャストの演技も見事で、クソっぷりをパワフルに演じた、TK役ジョセフ・ゴードン=レヴィットが素晴らしかった。
ビル・ガーリー役カイル・チャンドラーと、アリアナ役ユマ・サーマンの共演シーンも、静かだけど見ごたえありましたね。

演出も、結構、斬新な見せ方が多かったですね。
スピーディーだけど、それでいて、魅せるところは、じっくりと描く。
緩急が整っていて、見やすかったと思います。

最後の最後は、余韻も深くて・・・。
そして、まるで祭りの後のような寂しさも。
強烈な熱量と生き様を、見せつけられたように思います。

・・・ま、それでも、絶対にお友達にはなりたくない、クソ野郎だけどさ。(笑)

スーパーパンプト シーズン2は決定済み

個人的には、かなり面白かったです!
新しいものを創り出すパワーに溢れた作品。
人間模様を描いたドラマ性も、見ごたえあったと思います。

ただ、人によっては好みが大きく分かれそうではありますね。

このドラマは、アンソロジー形式のシリーズ物になる予定です。
なので、Uberとトラビス・カラニックの物語は、これでおしまいで、続きはありません。

シーズン2は、すでに決定していて、今度はFacebookを描くのだとか。
映画にもなったりしましたが、主人公が創業者マーク・ザッカーバーグになるかは不明。

・・・マーク・ザッカーバーグも、なっかなかクセ強いですからねぇ。(笑)
ひょっとしたら、また、感情移入や共感が難しいストーリーになっちゃうかな?

とにかく、次回作も楽しみにしたいと思います。

スポンサーリンク