海外ドラマ「マーベル ランナウェイズ」シーズン1を全話見ました。
個人的な感想と評価です。
目次
海外ドラマ「マーベル ランナウェイズ」とは?
特殊な能力を持つティーンエイジャーたちを描いたアメコミドラマ。
米国Hulu(フールー)オリジナル制作の作品です。
高校生アレックスたち6人は、親同士がチャリティー団体のメンバーでつながりがある幼なじみ。
ある日、偶然、両親たちが恐ろしい秘密の儀式を行っているところを目撃してしまいます。
両親たちが隠している秘密とは?
調べを進めるうち、やがてアレックスたちは新しい力を手に入れ、苦悩や葛藤しながらも、両親の悪事に立ち向かうことになります。
アメコミのノリノリなティーンエイジャードラマ・・・かと思いきや。
両親たち大人側も深く描いた見ごたえのあるドラマで、そこそこシリアス。
ある意味、異色な作品。
アメコミをまったく知らなくても、ティーンエイジャードラマに興味がなくても、普通にドラマとして楽しめると思います。
原作は、「アベンジャーズ」などでおなじみMARVEL(マーベル)コミックの同名作品で、それを米国Huluがオリジナル作品としてドラマ化。
今作も、マーベルの映画やドラマシリーズ、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の作品ではあるそうなんですが。
ただ、他の作品との世界観の共有や、リンクネタなどは・・・たぶん、ないと思います。
なので、マーベル映画やドラマを知らなくても、問題なく楽しめると思います。
・・・マーベルファンとしては、ちょっと複雑。
製作総指揮は、「The O.C.」「ゴシップガール」「ダイナスティ」などを手掛けた、ジョシュ・シュワルツとステファニー・サヴェージ。
意外性のあるストーリー展開や、ややドロっとした感じ(笑)のおもしろさは、今作でも出てますね。
キャストとしては。
主人公アレックス役に、ドラマ「ティーン・ウルフ」のリンジー・フェリス。
ニコ役に日系アメリカ人の岡野りりか、チェイス役グレッグ・サルキン、カロリーナ役バージニア・ガードナー、ガート役アリエラ・ベアラー、モリー役アレグラ・アコスタといった、新進気鋭の若手俳優が出演しています。
まさに、次世代を担うフレッシュな顔ぶれ。
ほかにも、カロリーナの母リリーに、「タイムレス」「ボッシュ」「エクスタント」などで知られるアニー・ワーシング。
チェイスの父ビクターに、「バフィー 恋する十字架」「エンジェル」のジェームズ・マースターズ。
チェイスの母ジャネットに、「Major Crimes 重大犯罪課」や「ハンドメイズテイル 侍女の物語」パットナム夫人を演じたエヴァー・カラディーン。
謎の男ジョナで、映画「ファンタスティック・フォー」のドクター・ドゥーム役や、「HUNTERS/ハンターズ」マッカーシー役のジュリアン・マクマホンなどが出演しています。
個人的には、ニコ役の岡野りりか さんが、すごくよかったです。
結構、難しい役どころだったと思うのですが、繊細な感情が伝わってきて、素晴らしかったと思います。
また、ニコの母ティナを演じた、ブリタニー・イシバシさんも、よかったです。
凛とした存在感と、妻として女性としての苦悩も、見ごたえありましたね。
「THIS IS US 36歳これから」では、ケイトの胃の手術の担当医トレイシー役で出演しています。
若手からベテランまでそろった出演者にも、注目です!
海外ドラマ「マーベル ランナウェイズ」は、現在シーズン3まで制作されています。
シーズン3がファイナルで、シリーズとしては完結。
シーズン1は、2017年制作。
各話45~55分程度の全10話です。
現在、Disney+(ディズニープラス)でシーズン3まで配信中です。
(紹介している作品は、2022年5月時点の情報です。現在は配信終了している場合もありますので、詳細はDisney+(ディズニープラス)公式サイトにてご確認ください)
Disney+(ディズニープラス)のサービス詳細や、加入はこちら。
【公式サイト】Disney+(ディズニープラス)
参考記事 Disney+(ディズニープラス)とは?料金やサービス内容を解説
※以下、そこそこネタバレしていますので、ご注意ください。
「マーベル ランナウェイズ」あらすじ
高校生のアレックス、ニコ、チェイス、カロリーナたち6人は、セレブな親たちがチャリティー団体「プライド」のメンバー同士ということもあり、仲のいい幼なじみでしたが、2年前のある事件がきっかけで、今は疎遠に。
そんな、ある日、団体の大きな集会があり、久しぶりに顔を揃えたアレックスたちは偶然、両親たちが秘密の地下で恐ろしい儀式をしているのを目撃してしまいます。
真相を調べ始めたアレックスたちは、両親が悪に手を染めていると確信し、真実を暴こうと奔走します。
そして、それぞれに特別な力を手に入れ、苦悩や葛藤しながらも、力を合わせて悪に立ち向かうことを決意するのですが・・・。
その裏には、さらに恐ろしい計画が隠されているのでした。
両親たちが抱える秘密とは?
アレックスたちの運命は?
・・・というようなストーリーです。
大人と子供それぞれの視点で描く異色のアメコミドラマ
見る前は、恋愛に冒険に大忙しの、青春ど真ん中な(笑)ティーンエイジャードラマと、アメコミのテイストが融合したライトな作品かな?と想像していましたが。
・・・意外や意外。
実際に見てみたら、思った以上に「ちゃんとした」ドラマ。(笑)
確かに、アメコミ要素は強いですが、わりとシリアス展開で、しっかりとした作り。
演出面でも、美しいビジュアルや、手持ちを活かした臨場感とリアリティあるカメラワークなど、丁寧で効果的だったと思います。
ストーリー的にも、アレックスをはじめとした子供たちのドラマと同じくらい、大人側のドラマも描かれていて。
しかも、なかなかにドロドロな「大人な」内容。(笑)
ティーンエイジャードラマ、というよりは、大人と子供それぞれの視点で描く、シリアスなアメコミドラマ、という感じだと思います。
ある意味、アメコミドラマがよくわからない、ティーンエイジャードラマのノリが苦手、という人でも、普通に楽しめる作品だと思います。
マンガチックなアメコミ調だけど、シリアスで大人も見ごたえあるバランス。
これまでにない、異色のアメコミドラマに仕上がった作品ですね。
・・・なので。
ガチなアメコミ系、ティーンエイジャー系を期待していた私は(笑)正直、序盤はかなり戸惑いました。
内容的には、おもしろいことは、おもしろかったですけど・・・どこのツボでハマればいいのか、いまいち、つかめず。
あと、全体的にスローペースでは、あったと思います。
謎も多くて続きが気になる展開ではあるものの、なかなか真相が分からず。
毎回、刺激的なエピソードはあるものの、話自体は、なかなか前に進まず。
決して、退屈ではなく、おもしろかったですけど。
ただ、ちょっと引っ張りすぎなスローな展開が、さらにハマりどころがボヤけちゃった要因かもしれません。
中盤から終盤にかけて、ようやく色々なことが分かってきてからは、だいぶテンポがよくなりましたね。
アレックスたち、それぞれの能力や力もハッキリしてきて、ドラマとしても苦悩や葛藤が見ごたえあったと思います。
大人たちのドラマも、ドロドロ具合や醜さもアップ!(笑)
終盤で、ようやく子供たちのエピソードとアメコミテイストが中心になってからは、すごくおもしろかったですね。
恋愛模様や、仲間たちとの絆、過去の出来事や親との関係の苦悩など、見どころの多いエピソードばかり。
・・・そう。求めていたのは、こういうこと。こういうこと。(笑)
そして!
最終話!
いよいよ、大人たちと対峙して、クライマックス!
激しいバトル!・・・かと思いきや・・・あら?(笑)
ようやく親元から逃げた、特別な力を持つ子供たち。
まさに「ランナウェイズ」。
大人たちも、ついにジョナに対する蜂起を決意して・・・。
え!?
ここで、終わり!?
終わっちゃの!?
そんなあああ!
かなり盛り上がって、さあ!よやく本番!というところだっただけに、残念すぎる。
結局、ジョナや地下にあるものは何?というのも、分からずじまい。
う~・・・。
振り返ってみると、シーズン1はあくまでも「序章」といった感じ。
本番は、今後の続編シリーズで、というところだと思います。
全体的に、大人も子供も楽しみやすい、見やすいドラマではあると思います。
アメコミ要素もティーンエイジャー要素も、シリアス展開のドラマもあったりと、盛りだくさん。
決して、つまらなくはないです。
すごく、おもしろいと思います。
ただ、ちょっと盛り込みすぎて、楽しめる要素がたくさんあるぶん、ハマるポイントがはっきりしないかも。
また、スローペースな展開も、好みが分かれるところかもしれませんね。
・・・あと、個人的には、もっとマーベルネタが欲しかったかなあ。
マーベル・シネマティック・ユニバースのシリーズ作品、と呼ぶには、ちょっと、あまりに関連性がなさすぎて。
正直、名前だけ借りた、という部分が否めないのが、残念でしたね。
魅力的で見ごたえあるエピソード
とはいえ。
ドラマ自体は、すごく丁寧に作られているので、それぞれのエピソードは、見ごたえがあって面白かったです。
なかでも、チェイスの家族とニコの家族の物語は、よかったですね。
ビクターと、息子チェイスや母ジャネットとの関係とか。
ビクターとジャネットの、過去の出会いまで描くという丁寧さ。
DVや不倫まで描く深さ。(笑)
また、家族を失ったニコたち一家の苦悩。
母ティナの、妻として母としての愛情や、家庭を思う気持ちなどは、見ごたえありました。
気がつけば、ジョナの言いなりになって、深みにハマっていく大人たちの苦悩も、このドラマの見どころだと思います。
そして、何といっても、大人と子供の、それぞれの気持ちのぶつかり合いが、よかったです。
子供には知られたくない、守りたいという大人側の愛情と、両親の秘密が理解できず悩む子供たち、それぞれの立場があって、そこがこのドラマの面白いところでしたね。
とくに、一人で離れなければならなくなったモリーのエピソードは、ちょっとグッと来ちゃいました。
また、アレックスをはじめとした6人の子供たちのキャクターも、個性的ですごくよかったです。
アレックスとニコ、チェイスやカロリーナ、ガートとの関係など、それぞれのエピソードも面白かったです。
・・・カロリーナには、ちょっとビックリだった。(笑)
ニコは、本当に存在感ありましたね。
まだまだ書きたいことが山ほどですけど。
それだけ、ドラマ性としては見ごたえがあって、充実していたと思います。
ドラマ作品、としては、丁寧な作りでしたね。
・・・ま、あえて言えば。
もう少し、アレックスたちに能力発揮してほしかったかな?
てか、アレックスの能力は?
あと、恐竜=オールドレースの存在感の薄さ。(笑)
最後は、ガートも持て余し気味でしたけど。(笑)
もうちょっと、活躍してほしかったかな?
早く続きが見たいっ!
個人的には、なかなかおもしろかったです。
これまでにない異色なバランスに戸惑いもありましたが、普通のドラマ作品として、見ごたえがあったと思います。
誰もが楽しみやすいドラマですね。
とにかく、最終話が、これから!というところで終わってしまったので。
早く続きが見たいところ。
あの後、ど~なっちゃうの?
シーズン2も、すごく楽しみです!
・・・今度は、テンポよく進んでほしい。
そして、恐竜も活躍してほしい。(笑)
次のシーズン2を見た感想は、こちら。
→ マーベル「ランナウェイズ」シーズン2 感想と評価