海外ドラマ「ヒューマンズ」シーズン2、全話観ました。
個人的な感想と評価です。
海外ドラマ「ヒューマンズ」シーズン2とは?
近未来を舞台に、アンドロイドと人間との共存や問題を描いたSFサスペンスドラマ第2弾。
作品の概要や、前シーズンの感想はこちら。
前回のシーズン1では、ジョーたち一家のもとにやってきたシンス「アニータ」に隠された秘密や、シンスと人間をめぐる物語がスリリングに描かれていきました。
翻弄されていくジョーたち家族を中心に、アニータを追うレオやマックス、人間を憎むニスカ、そしてミリカン博士とオディとの関係など、見ごたえのあるエピソードばかりでしたね。
ハラハラドキドキの展開や、意外性のある驚きの真相なども多く、まさに目が離せない面白さでした。
最終話では、事件は決着したものの、また大きな騒動を予感させる、思わせぶりなラストでしたが。
・・・その後、どうなったのか?
今回のシーズン2は、いよいよ、その続き。
組織の追っ手から逃げ切ったレオたちは、身を潜めながら暮らしていましたが、そこに自我に目覚めたシンスが現れます。
それがきっかけとなり、平穏な暮らしに戻ったジョーたち一家も、再び騒動に巻き込まれることになります。
今作は、スウェーデンのSFドラマ「Real Humans」をもとに、英国チャンネル4と、「ウォーキング・デッド」「ブレイキング・バッド」などの米国AMCが共同制作したリメイク版。
キャストとしては。
ミア役のジェンマ・チャンをはじめ、レオ役の「魔術師 MERLIN」「宿命の系譜 さまよえる魂」コリン・モーガン、ニスカ役エミリー・バーリントンなどは、再び登場。
ローラ役キャサリン・パーキンソンや、「セルフリッジ 英国百貨店」グローブ役のトム・グッドマン・ヒル演じるジョーといった、ホーキンス一家も出てきます。
そして、新たな登場人物として、アシーナ・モロー博士で、「マトリックス」トリニティ役や「ジェシカ・ジョーンズ」ホガース役でおなじみ、キャリー=アン・モスも出演!
さらに、レニー役で、「ブラックパンサー」シュリ役のレティーシャ・ライトも登場!
ほかにも、クオリア社CEOマイロに、「トゥルーブラッド」や「プリズン・ブレイク」リンカーンの息子LJ役で知られるマーシャル・オールマン。
ニスカの恋人アストリットに、「トロイ伝説:ある都市の陥落」のベラ・デイン。
第1話登場のシンスのテン役で、「タイラント 独裁国家 シーズン3」や「24 TWENTY FOUR レガシー」テロリストのジャダラ役ラファエル・アクロークも出演しています。
個人的には、今回は刑事カレンを演じたルース・ブラッドリーが、すごくよかったです!
終盤に見せる迫真の演技は、本当に素晴らしかったですね。
ルース・ブラッドリーは、「THE FALL 警視ステラ・ギブソン」などをはじめ、なんと!映画「IN HER SKIN イン・ハー・スキン」の「あの子」も演じています!
・・・うそお!全然、気づかなかった!
本当、すごい女優さんですね。
今作は、出演者の誰もが大熱演!
さらに豪華になったキャストにも注目です!
海外ドラマ「ヒューマンズ」は、現在シーズン3まで制作されています。
シーズン2は、2016年制作。
各話約47分の全8話です。
現在、Amazonプライム・ビデオで、シーズン3まで配信されています。
(紹介している作品は、2022年10月時点の情報です。現在は配信終了している場合もありますので、詳細はAmazon公式ホームページにてご確認ください。)
Amazonmプライム・ビデオ公式サイトは、こちら。
【公式サイト】Amazonプライム・ビデオ
Amazonプライム・ビデオおすすめ海外ドラマのラインナップや、最新情報はこちら。
※以下、かなりネタバレしていますので、ご注意ください。
「ヒューマンズ」シーズン2 あらすじ
一人でドイツへと逃げ延びたニスカは、ついにあの「禁断のプログラム」をネットで拡散、世界中で徐々に自我に目覚めるシンスが増え始めます。
レオたちは身を潜めながら、自我に目覚めたシンスを保護しようと奔走し、やがてヘスターという女性のシンスに出会うのですが、それが大きな騒動になっていきます。
その頃、AIを研究するアシーナ・モロー博士は、クオリア社CEOマイロから、意識のあるシンスを捕獲し、「サイロ」と呼ばれる施設で保管されていることを知らされます。
モロー博士は、マイロと手を組んで研究を進めることになるのですが、その裏には秘密が・・・。
一方、ジョーたち一家は、新たな家へ引っ越し、再び平穏な生活へと戻っていました。
シンスの騒動とは無縁の暮らしを送っていましたが、そんなある日、あのニスカが一家を訪れます。
バラバラに思えた出来事が、やがてひとつに繋がった時、事態は世界を大きく変えるような、衝撃の結末を迎えるのでした。
・・・というようなストーリーです。
さらに深みと面白さが増したシーズン2!
今回のシーズン2は、前作以上に「人間」と「人間でないもの」の関係を深く描いていて、ドラマとしてメチャクチャおもしろかったです。
テクノロジーが進んで便利になる世の中への警鐘や、社会的問題提起が色濃い内容でしたが、それが説教臭くなく、興味を引き付けるエピソードとアイデアで描いているのが、すごくよかったです。
確かに、前作に比べると、ハラハラドキドキのサスペンス要素は、やや控えめになりましたが。
それでも、意外な展開や先が読めない面白さは健在でしたね。
ミアをはじめとしたシンスたちが、より人間味にあふれ、個性的になったと思います。
なかでも今回は、愛憎の感情をめぐるエピソードが多くて、どれも見ごたえありました。
ミアの人を愛する気持ちと、裏切られて憎しみに転化していく過程。
刑事カレンとピートとの関係。
あのニスカも、人を愛し、「意思のある者」として公平な権利を求めるあたりは、すごくよかったです。
そして、ヘスターの存在も大きかったですね。
まさに、憎しみの塊マシーン(笑)なんですけど、それが最終話でローラが言うように、より人間に近かったりして。
機械に、人への強い愛情や憎しみの感情があったら、どうなるのか?
考え方や性格にも、シンスそれぞれに違いや個性が出て、より多彩に深く描かれていたと思います。
どこか恐ろしさもある反面、やっぱり共感して胸に響くエピソードも多かったですね。
終盤のカレンの苦悩や悲しみは、本当に見ごたえありました。
自分の存在に悩んだり、子供サムとの関係などはもちろんですが、やっぱ第7話ラストの、あの涙。あの表情。
・・・シンスなんですけどね。
感情の爆発がスゴかった。
あと、シンスのエピソードで、個人的に印象深かったのは、オディ。
・・・まさか、出てくるとは思わなかったな。(笑)
あのオディが、意思を持ったら。
博士のいない世界で、自由にやりたいように生きていいよ、と言われて戸惑うオディ。
どう生きていいか分からない、生きる意味を見出せないオディが、逆にとっても人間臭かったですね。
オディの背中を押したマディに、もちろん悪気はなかったものの・・・人間だって、どう生きればいいのか分かんないんだもの。
カレンも含め、意思や自由や感情を持つだけが幸せとは限らない、という部分まで踏み込んで描いているのが、色々と考えさせられて、よかったと思います。
一方、人間たちは、シンスの変化にオタオタ。(笑)
急激な社会の変化に、人間の感情がついていけない部分も、しっかりと描かれていたと思います。
もし、人間より優れた機械が、感情や意思をもって、権利を主張してきたら?
やっぱり恐怖や不安、排除しようとする感情が湧きますよねぇ。
実際、シンスだけの判断のせいで、ジョーも仕事を追われることになったりして。
そして、人間がシンスのマネをする「シンジー」という現象。
・・・あり得る!(笑)
シンスが登場したら、社会にどんな現象か起こるのか?というところまで描いているのがスゴい!
それだけでなく、シンジーであるリニーや、娘ソフィーを通じて、人間の問題までも描いているのが素晴らしかったですね。
人間と同等になりたいシンスと、シンスになりたい人間、という、皮肉な対比。
見た目は同じだけど、「人間」と「人間でないもの」の境界が曖昧になったら。
中身こそ違え、どちらも感情や意思があったら、社会はどうなるのか?
・・・普通のSFドラマだったら、そこまで深くは描かないと思うのですが。
さらに掘り下げることで、人間性や社会までも丁寧に描いているのが、今作の魅力ですね。
見ごたえありました。
やっぱり、シナリオがクオリティ高くて、素晴らしい!
これだけ色々なキャラクターを、それぞれバラバラなエピソードで描いたら、かなり散漫になると思うんですけど。
巧みな構成とアイデアで、しかも全8話で納めるというのがスゴい!
さらに、先が読めない驚きのある展開や、終盤へ向けての怒涛の盛り上げなど、エンターテイメントとしての面白さも満載!
ほかにも、モロー博士のエピソードとか、マックスのエピソードなどなど盛りだくさんで、全部は書けないのですが。
これだけ盛り込んで、あのテンポで進むとか、本当にスゴいですよねぇ。
ドラマ性も面白さも、前作よりかなりパワーアップしていると思います。
シーズン3は制作済み!世界はどうなる?
個人的には、シーズン2もメチャクチャおもしろかったです!
本当に見ごたえがあって、ハマりました。(笑)
終盤は、怒涛の展開でしたね。
最終話は、スピード感もあってハラハラドキドキ!
目が離せませんでした。
最後は、ついに「その時」を迎えたわけですが・・・。
果たして、シンスたちは?
世界は、どうなってしまうのか?
シーズン3も、猛烈に楽しみです!