海外ドラマ「HOMELAND/ホームランド」シーズン7を全話観ました。
個人的な感想と評価です。
目次
「HOMELAND/ホームランド」シーズン7とは?
CIAとテロ組織との攻防を描いたサスペンスドラマの第7弾。
作品の概要や、前シーズンまでの詳細はこちら。
シーズン1
シーズン2
シーズン3
シーズン4
シーズン5
シーズン6
前回のシーズン6では、娘フラニーと共に、本国アメリカへと戻ったキャリー。
ニューヨークに移り住み、イスラム教徒の支援団体で活動を始めましたが、次期大統領をめぐる謀略に巻き込まれ、再び大きな危機に直面しました。
これまでのシリーズとは違い、国内問題が中心。
アメリカの暗部と裏側をリアルに描いた、政治色の強いストーリー展開でしたね。
また、最終話では、壮絶な結末を迎えました。
まさに絶句!
あまりの衝撃に、かなり後を引くシーズンだったと思います。
今回のシーズン7は、あの続きから。
新たな大統領と政権が誕生したものの、疑心暗鬼から、国の政治は混迷を極めます。
過激な行動はエスカレートし、やがて大きな悲劇が・・・。
そして、その裏側に隠された恐るべき陰謀が明らかになり、国家を揺るがす大きなスキャンダルへと発展していきます。
国を守るため、再び奔走するキャリー。
果たして、アメリカの運命は?
クレア・デインズ演じる主人公キャリーや、ソールをはじめとした主要キャストは再び登場。
私の大好きなマックスも、再び登場!(笑)
また、前作シーズン6から引き続き、大統領エリザベス・キーン役エリザベス・マーヴェルや、政治活動家オキーフ役ジェイク・ウェバー、マクレンドン大将役の、ご存じ(笑)ロバート・ネッパーも出演しています。
・・・ロバート・ネッパーの、さすがの大演技は必見!!(笑)
大統領首席補佐官デヴィッド・ウェリントンを演じるのは、ドラマ「ヴァイキング」エグバート王役ライナス・ローチ。
今回は、なかなかよかったですね。
さらに!
今作シーズン7は、新登場のキャストが豪華!
シモーヌ
「ハウス・オブ・カード 野望の階段」「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」「MACGYVER/マクガイバー」サンドリーヌ・ホルト
ダンテ
「ザ・ミスト」ケヴィン役モーガン・スペクター
アンソン(チーム・キャリー)
「エージェント・カーター」ジャーヴィス役ジェームズ・ダーシー
ドキシー(チーム・キャリー)
「ヒーローズ・リボーン」ハリス役クル・ベネット
サンディ(チーム・ソール)
「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」「ストレンジャー・シングス 未知の世界」ダスティンのママ、キャサリン・カーティン
クリント(チーム・ソール)
「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル」アレックス役ピーター・バック
グロモフ(ロシア)
「ジ・アメリカンズ シーズン6」オルグ・ブロフ役コスタ・ローニン
FBI捜査官マスリン(オキーフ事件を指揮)
「Banshee/バンシー」ブロック役マット・サービット
ロンダ(キャリーの弁護士)
「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」シンディ役エイドリアン・C・ムーア
上院議員ペイリー
「ダメージ」「ジ・アメリカンズ」「ブラインドスポット タトゥーの女」ディラン・ベイカー
副大統領ラルフ・ワーナー
大ベテラン、ボー・ブリッジス
・・・などなど、などなど。
まだまだ書き切れないほど、海外ドラマファンには、おなじみの顔ぶれが勢ぞろい。
キャリーと夢の競演が、ガンガン実現!(笑)
これまでにない豪華な出演者にも注目です!
ドラマ「HOMELAND/ホームランド」は、現在シーズン8まで制作されています。
シーズン8がファイナルシーズンとなり、シリーズとしては完結しています。
シーズン7は、2018年制作。
各話45~50分程度の全12話です。
今現在、DVDのレンタルをはじめ、Hulu(フールー)では、シーズン1~7まで見放題配信中。
また、Amazonビデオなどでは、別途有料にてシーズン1~8まで配信中です。
(紹介している作品は、2021年1月時点の情報です。現在は配信終了している場合もありますので、詳細は各サービスの公式サイトにてご確認ください)
各サービスの詳細や、加入はこちら。
【公式サイト】Hulu
【公式サイト】Amazonビデオ
※以下、猛威列にネタバレしています。未見の方は、くれぐれも、ご注意ください。
「HOMELAND/ホームランド」シーズン7 あらすじ
新たな大統領として就任したエリザベス・キーンは、自身の襲撃事件に関し、証拠が不十分でも、疑いがある人々の身柄を強引に拘束します。
その中には、あのソールの姿も。
また、その横暴さをきっかけに、国内では政権に対する不信感が強まり、逃亡中の政治活動家オキーフの攻撃も過激さを増していきます。
やがて、それは大きな衝突と悲劇を招くことに。
一方、キャリーはキーン政権の危うさから国を守るべく、単独で行動をはじめます。
かつての同僚ダンテと出会い、黒幕は首席補佐官ウェリントンだと確信したキャリーは、密かに証拠を握ろうと調べを進めるのですが・・・。
しかし、その裏側では巨大な陰謀が渦巻き、アメリカは国家存亡の大きな危機を迎えることになるのでした。
予想もしなかった謀略の真相とは?
キャリーは国を救えるのか?
・・・というようなストーリーです。
さらに国内危機と政治色が強くなったシーズン7
ストーリー的には、前回シーズン6の続編的な内容でしたね。
政治不信や社会問題など、まさに「今」のアメリカが抱える闇が、さらに深く描かれていたと思います。
また、ネットを利用した情報操作や、他国の選挙操作疑惑といった、最新の社会情勢を盛り込むのも健在。
今回も、このドラマらしさが出ていたと思います。
・・・ただ。
前回以上に、アメリカ国内の問題が中心で、これまでのシリーズと比べると、やっぱりトーンダウンな印象は否めず。
もちろん、おもしろかったですけど、やや物足りなさはあったかも。
前回シーズン6の、あの衝撃すぎるラストからの続き。
見ている側としては、まだまだ余韻を引きずっている中での、今作シーズン7でしたが。
もう初回の第1話から、キャリーは引きずることなく、ガンガンにアグレッシブ!
ショックで立ち直れず、悲しみに暮れているかと思いきや、冒頭から国を守る使命感に燃えるキャリーは、さすが!
・・・と、最初は思ってましたけど。
結局、最後まで見ても、クィーンの件は、ほとんど触れず!
・・・キャリーは、吹っ切れたのではなく、ただ本当に忘れちゃったみたいね。(笑)
シリーズファンとしては、悲しいショッキングな出来事を思い出すのは苦しいけれど、やっぱ、その後のキャリーはどう思っていたのかは、じっくり見たかったかなあ。
結構、「もう済んだこと」というスルー感があったのは、個人的には残念でした。
前半は、国内の混乱と政治的迷走ぶりが中心。
「どうなっちゃうの?」という危機感はあって、ドラマとしては見ごたえがありましたね。
また、オキーフの騒動や、キャリーがリンク詐欺に引っ掛かり、怒りに燃えるなど(笑)盛りだくさん。
とはいえ。
最後まで見て、改めて考えると、それぞれのエピソードは面白かったものの、あまり関連性はなく、どこか散漫。
確かに、国内の混乱や、政治不信で過激化する社会問題、ネット社会の闇など、色々と今の最新情勢を描いていたとは思うのですけど。
正直、全体のまとまりに欠けていたと思います。
やっぱり、この時点で、これまでのテロリスト集団との戦いのような、明確な「外敵」が存在しなかったのが大きかったですね。
国内でのアメリカ人同士での内紛であって、かなり政治色も強く、いつものようなスリリングなドキドキ感は弱かったかも。
で!
中盤からは、いきなりダンテの件や、ロシア陰謀説が急浮上!
・・・いや、わかるけど・・・正直、唐突な感じが。
確かに、現実世界でも大統領選にロシアの関与が疑われましたが・・・とはいえ、いまいち飛躍しすぎて、リアリティは薄かったかも。
ストーリー展開としては、そこから急にエンジンがかかってきて、政治的な駆け引きもアクション性も、スリリングでハラハラドキドキ!
終盤は、やっぱりいつも通り、怒涛の展開!
ロシアという明確な敵が存在し、メチャクチャおもしろかったんですけど・・・。
全体で考えると、今回のシーズン7は、政治色や国内問題の扱いが強すぎて、やや散漫だったかも。
いつものような、諜報員たちのヒリヒリする危険な活動だったり、絶句してしまうような衝撃展開のおもしろさは、薄かったかもしれませんね。
おもしろいことはおもしろかったですが、これまでのような、危険すぎる中東の地でテロリストと戦う物語と比べると、物足りなさはあったかなと思います。
ドラマ性は見ごたえ十分!
全体的なストーリーとしては、正直、やや物足りなさはありましたが。
それぞれのエピソードやドラマ性は、相変わらず、素晴らしかったと思います。
さすが!という、見ごたえ十分なクオリティでしたね。
政治色の強いストーリーでしたが、政治家たちの人間性は、すごく丁寧に描かれていたと思います。
大統領エリザベス・キーンの、被害妄想と疑心暗鬼からくる政治の混迷・・・は、もとより。
あの、権力にしがみつく醜さ。
上院議員サム・ペイリーの保身に走るおろかさや、副大統領ラルフ・ワーナーの政治家としての良心。
どれも深く描かれていて、すごくよかったです。
そして、そんな政治家たちの人間性までも描かれていて。
印象的だったのは、大統領キーンが、首席補佐官ウェリントがシモーヌにハメられていたと分かった後。
も~、ショックすぎて、目の前がクラクラで立ってられない。(笑)
ただ、ショックだったのは、側近がハメられたということと、密かに特別な感情を持っていた人に女性がいたこと・・・という複雑で繊細な部分が、セリフに頼らず、映像と演技で見事に描かれていたと思います。
その後、ウェリントンの自宅で辞意を思いとどまらせるエピソードも、すごくよかったです。
大統領キーンは、自分をハメたペイリー(元)議員に唾を吐き、息子の墓前で決意を固めるなど、最終話での人間性は、なかなか見ごたえありましたね。
最後の演説は「お前が言うのか」感は、なくはなかったですが(笑)大きな変化が描かれていたと思います。
キャリーについても、いろいろと見どころが多かったですが。
やはり、何といっても、フラニーを巡る姉妹の対立がスゴかった!
姉マギーの愛情も、娘と別れなければならないキャリーのつらさも、涙なくして見れず。
も~~、号泣!
そして。
自腹で借金までし、病気を抱え、家族や最愛の娘まで失っても、国を守るために行動せずにはいられないキャリー。
自らを犠牲にして、最後はボロボロになってしまう姿が、報われなさと理不尽さに、グッと胸が熱くなっちゃいましたね。
ほかにも、まだまだ書きたいエピソードが盛りだくさんですが。
それだけドラマ性が充実した、見ごたえのある内容だったと思います。
素晴らしかったです。
・・・ま、あえて言えば。
キャリーの「色仕掛け」は、そんなに効力あるのかしら、という疑問。(笑)
また、クリックしてウイルス感染しちゃうあたりは、凄腕の諜報員だけど、意外とネットには弱い部分が露呈。(笑)
ダンテを疑わなかったあたりも、ちょっとキャリーらしからぬ部分でしたかね。
シーズン8がファイナル!最後の結末は?
個人的には、これまでのシーズンと比べると、やや物足りなさはありましたが、それでもやっぱり、おもしろかったです。
終盤の怒涛の展開は、いつも通り、安定のおもしろさ。
ドラマ性も、見ごたえ満点でした。
最終話では、ボロボロになって帰還したキャリー。
キーン政権もなくなって、また新たな物語となると思うのですが・・・。
果たして、どうなるの?
すでに次回作シーズン8は決定しています。
今現状では、シーズン8がファイナルとなり、このドラマが完結するようです。
最後の最後、どんな結末を迎えるんでしょうかね。
・・・ホント、キャリーに報われてほしい。
シーズン8も楽しみです!