海外ドラマ「メア・オブ・イーストタウン ある殺人事件の真実」、全話見ました。
個人的な感想と評価です。
海外ドラマ「メア・オブ・イーストタウン」とは?
小さな町で起こった殺人事件の謎と、住民たちの人間模様を描くミステリードラマ。
HBOオリジナル制作の作品です。
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小さな田舎町イーストタウンで、ある日、少女が死体となって発見されます。
地元警察の女性刑事メア・シーアンは、殺人事件として捜査を進めていくのですが、容疑者となる町の住人の多くは、メアの昔ながらの顔見知りで捜査は難航。
やがて、それぞれに抱える過去や秘密が浮き彫りになり、人々の思惑が絡みあう中、事件の驚くべき真相が明らかになっていきます。
犯人は誰なのか?
隠された真相とは?
昔から、お互いによく知る関係性の中で、殺人事件の謎を追うという、独特なミステリー。
回を重ねるごとに衝撃的な展開も多くなり、続きが気になるおもしろさ。
また、それ以上に、住人たちのさまざまな人間模様を描いたドラマ性が見ごたえあり。
妻として、母親として抱える愛情や苦悩や心の傷が、深く丁寧に描かれていると思います。
人間ドラマとしても、クオリティの高い作品だと思います。
もしかしたら、途中で色々と思うこともあるかもですが、絶対に最後まで見るべき作品です。
最終的な評価も、最終話を見てから感じてみるべきだと思います。
制作・放送は、米国HBO。
「ゲーム・オブ・スローンズ」「ビッグ・リトル・ライズ」「ウエストワールド」などでも、おなじみ。
製作総指揮・脚本は、「ラン・オールナイト」「ファーナス/訣別の朝」などのブラッド・イングルスビー。
今作の脚本は、本当に素晴らしかったと思います。
ほかにも、「アメリカン・クライム」「スキャンダル」「殺人を無罪にする方法」に携わったポール・リーや、映画「ザ・コンサルタント」「ザ・ウェイバック」やドラマ「ジ・アメリカンズ」を手掛けたギャヴィン・オコナー、そして今作の主演ケイト・ウィンスレットも製作総指揮に名を連ねています。
全エピソードを監督するのは、クレイグ・ゾベル。
「ザ・ハント」「死の谷間」「コンプライアンス 服従の心理」などで知られる実力派。
ドラマ作品では、「LEFTOVERS 残された世界」のほか、「アメリカン・ゴッズ」シーズン1第4話「去りし者」や、あの「ウエストワールド」シーズン2第5話「アカネの舞」も手掛けています。
ものすごい面々が集結した制作陣。
さすがにクオリティだと思います。
キャストとしては。
主人公メア・シーアンを演じるのは、「タイタニック」「エターナル・サンシャイン」「愛を読むひと」のケイト・ウィンスレット。
テレビドラマに主演するのは、HBOドラマ「ミルドレッド・ピアース 幸せの代償」以来、約10年ぶりだそうです。
今作でも、圧倒的な役の作り込みと演技力!
・・・ほぼほぼノーメイクじゃね?というリアリティ。
素晴らしかったですね。
そして、メアの母ヘレン役には、「ファーゴ」「レギオン」「ウォッチメン」と大活躍中のベテラン、ジーン・スマート。
もう、さすがの存在感!
郡警察の刑事コリン・ゼイベル役を演じるのは、エヴァン・ピーターズ。
映画「X-MEN シリーズ」やドラマ「アメリカン・ホラー・ストーリー」「POSE/ポーズ」などで、おなじみ。
・・・最近、一部マニアには「おいたん」と呼ばれる存在。(笑)
メアの友人ロリー・ロス役には、映画「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」や「アリー my Love」「LAW & ORDER 犯罪心理捜査班」「アウトサイダー」のジュリアンヌ・ニコルソン。
今作では、本当に大熱演でした。
大学教授で作家のリチャード・ライアンに、ガイ・ピアース。
映画「L.A.コンフィデンシャル」「メメント」「英国王のスピーチ」「プロメテウス」などの大ベテラン。
「ミルドレッド・ピアース 幸せの代償」では、ケイト・ウィンスレットと夫婦役を演じていました。
ほかにも、メアの娘シボーンに、映画「スパイダーマン」シリーズのアンガーリー・ライス。
幼いシングルマザー、エリン・マクメナミンに、映画「パシフィック・リム アップライジング」のケイリー・スピーニー。
メアの元夫フランクに、「ジ・オフィス」「アウトキャスト」のデヴィッド・デンマン。
ケイティの母ドーン・ベイリーに、「The Sinner 記憶を埋める女」のイーニッド・グラハム。
また、メアの孫ドリューの母親キャリー・レイデン役には、ドラマ「スクリーム」「13の理由」のソシー・ベーコン。
実のお父さんは、ケヴィン・ベーコン。
・・・さらに似てきたかな?
豪華な顔ぶれがそろった出演者の演技にも注目です。
Here’s to Miss Lady Hawk herself. Congratulations to Kate Winslet on winning the Emmy for Outstanding Lead Actress in a Limited Series for her role in #MareOfEasttown. #Emmys2021 pic.twitter.com/7VhHeyVKbE
— HBO Max (@hbomax) September 20, 2021
今作「メア・オブ・イーストタウン ある殺人事件の真実」は、内容の面白さもさることながら、クオリティも高く評価され、2021年エミー賞では16部門にノミネートされる快挙を達成。
リミテッドシリーズ部門の主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞を受賞しました。
近年を代表する秀作ドラマです。
海外ドラマ「メア・オブ・イーストタウン ある殺人事件の真実」は、現在、シーズン1まで制作されています。
シーズン1は、2021年製作。
各話50分程度の全7話です。
あくまで今現状では、今作はミニシリーズなので、シーズン2はありません。
・・・とか言いながら、後日になって、シーズン2が決定してしまうパターンが多い昨今。(笑)
同じHBO作品「ビッグ・リトル・ライズ」なども、そうでした。
なので、もしかして、ひょっとしたら、突然シーズン2の制作が発表されることも、あるかもしれませんね。
現在、U-NEXT(ユーネクスト)で配信されています。
(本ページの情報は2021年8月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。)
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※以下、ややネタバレを含みますので、未見の方は、くれぐれもご注意ください。
できるだけ配慮して書いたつもりではありますが、なにせミステリーですので、何も知らないで楽しむほうがいいと思います。
「メア・オブ・イーストタウン」あらすじ
舞台は、アメリカのペンシルベニア州にある田舎町イーストタウン。
ある日、幼いシングルマザーのエリン・マクメナミンが、川辺で死体となって発見される事件が発生。
地元警察の女性刑事メア・シーアンは、1年前に起こった少女ケイティ・ベイリー失踪事件の再捜査を抱えながらも、郡警察から応援に来た刑事コリン・ゼイベルとともに、調べを進めることになります。
しかし、誰もが容疑者となり得る状況なうえ、住民たちのほとんどが昔からの顔見知りの小さな町で、捜査は想像以上に難航。
次第に、さまざまな人々の複雑な思惑や意外な秘密、過去の背景が明らかになり、複雑に絡み合っていくことに。
エリンは、なぜ殺されたのか?
犯人は誰なのか?
やがて事件は、予想もしなかった驚愕の結末を迎えることになるのでした。
・・・というようなストーリーです。
予告動画は、こちら。
→「メア・オブ・イーストタウン ある殺人事件の真実」予告編
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※以下、さらにネタバレ含みますので、ご注意ください。
「メア・オブ・イーストタウン」全話見た感想
日本配信のずいぶん前から、おもしろいという評判だけは耳にしていた注目作。
殺人事件を追うミステリーということで、あえて予備知識なく見始めました。
・・・が。
序盤は正直、「ミステリー」としては、ややスローペースで、ちょっと意外。
その反面、ドラマ性は想像以上に濃くて、ちょっと意外。
演出や脚本は、すごくよかったです。
小さな田舎町の風景や、空気感の切り取り方がうまい。
住民の誰もが顔見知りで、若い母親も多く、大勢の家族で長く町に暮らしている。
よくも悪くも、人との付き合いが深くて、長く住んでいるぶん、過去に色々な出来事がある・・・という状況が、ストーリーに効果的に活かされていたと思います。
殺人事件の捜査にも、その影響が大きくて、ほかの作品にはない意外性や独特の魅力がありましたね。
また、親子の関係だとか、人々の付き合いや絆なども、深く丁寧に描かれていたと思います。
主人公メアが母親として抱える、過去と苦悩。
人生模様を描くドラマとしては、本当に見ごたえがあって、おもしろかったです。
とにかく、描写が細かいのが印象的。
メアが家族と過ごすシーンは、誰もが家庭で経験あるようなリアリティ。
まさに、おばーちゃんと、お母さんの日常。
「いま、オナラした?」とか、あるあるある。
あと、メアの母ヘレンのアイスの隠し方ね。(笑)
あれは衝撃的!
また、作家リチャードとの大人の恋愛模様や、孫ドリューをめぐる母親キャリーとの対立、元夫のフランクとの関係など、本当に深く描かれていたと思います。
・・・リチャードのパーティーに行って、鴨のレバーペーストを吐き出して、そっとソファに沈めるとか、細かすぎる。(笑)
あと、相棒となるコリン・ゼイベルとの微妙な関係も、すごくよかったですね。
ほかにも、失踪したケイティの母ドーンをはじめ、住民たちのさまざまな人生模様は見ごたえあったと思います。
・・・が。が。(笑)
正直、これ、ミステリーじゃなくて、ヒューマンドラマなんじゃないの?というのも、思った。(笑)
中盤に差し掛かる頃には、徐々に刺激的な展開も増え、結構、驚きも多かったですが。
とはいえ、やはりミステリーの面白さよりは、メアを中心とした人々のドラマ性のほうが比重が大きくて。
少女ケイティ失踪事件も、衝撃的でスリリングでしたが、エリン殺害事件のほうは、有力な容疑者も二転三転して、先が読めない続きが気になる展開ではあるけれど、結局、あまり先には進んでないような。
終盤は、意外な真相が明らかになって、かなり面白くはなってきましたが。
どこか唐突感があって、正直、ゴリゴリの驚愕ミステリーの面白さを期待していた人は、ともすると物足りなかったかもしれませんね。
・・・が!
だが、しかし!(また?)
最終話がスゴすぎた!
最終話の序盤で、事件はサックリ解決。
う~ん・・・こんなもん?
なんか、ミステリーとしてはフツー。
エンディングまで、まだまだたっぷり時間残ってるけど、この後、なにを描くの?
・・・とか、見ながら思ってましたけど。
いやあ、甘かったよぉ。
最後の最後は、本当の真相が明らかに。
まさに、ミステリーとしての面白さが炸裂!
確かに衝撃。
そして、そして。
ドラマ性としても、最終話ですべてが結実。
さまざまな「母親」たちの、家族や子供たちへの想い。
本当に胸を打つ、心に響く最終話だったと思います。
猛烈に、余韻が深かったですね。
素晴らしかったです。
それもこれも、最終話まで徹底的に丁寧に描いた結果だったと思います。
全7話を見ている途中は、もしかしたら、色々と思うところがあるかもしれませんが。
最後の最後に、すべてが詰まったドラマだと思います。
キャストの演技も、本当に素晴らしかったですね。
メア役ケイト・ウィンスレットは、もちろんのこと、個人的には、メアの母ヘレン役ジーン・スマートが出色。
ユーモラスだけど、最終話での思わず心境を吐露してしまうシーンは、涙が止まらなかったです。
あと、メアの孫ドリューの母親キャリー役ソシー・ベーコンや、メアの友人ロリー役ジュリアンヌ・ニコルソンは、本当に大熱演でしたね。
すごく、よかったです。
ミステリーのおもしろさに加え、事件を取り巻く「母親」たちのドラマも、本当に見ごたえあったと思います。
終わってみれば、評判通り、素晴らしいドラマでした。
おもしろかったです!
シーズン2はなし。今のところ
最終話では、本当に余韻が深くて、胸に響くラストを迎えました。
物語としては、きれいに完結してましたね。
今作「メア・オブ・イーストタウン ある殺人事件の真実」はミニシリーズで、今現在、シーズン2の予定はありません。
これで完結の予定です。
昨今、後々になって、急に続編が決定することもあったりしますが。
う~ん・・・今作は、このまま終わったほうがいいような気がしますね。
確かに、シーズン2とか作れそうですけど・・・ま~たイーストタウンで事件あるわけ?(笑)
それも、ちょっとなあ。
もちろん、続きがあるのなら見るとは思いますけど。
できれば、このまま終わりのほうが、余韻が深くていいような気がします。
・・・でも、やっぱ、ちょっと、メアの母ヘレンの愉快なエピソードは、見たいかも。(笑)