ドラマ「レイズド・バイ・ウルブス」全話見た感想と評価

レイズド・バイ・ウルブス 神なき惑星

海外ドラマ「レイズド・バイ・ウルブス 神なき惑星」、全話見ました。
個人的な感想と評価です。


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海外ドラマ「レイズド・バイ・ウルブス」とは?

未知の惑星を舞台に、人類存続のサバイバルと戦いを描いたSFドラマ。
HBO Maxオリジナル制作の作品です。

はるか未来の地球で、圧倒的な支配力を持つ宗教組織ミトラ教と、抵抗する無神論者グループとの間で、激しい戦争が勃発。
人類は絶滅の危機を迎えていました。
そんな中、2体のアンドロイド「マザー」と「ファーザー」は、未開の惑星「ケプラー22b」へと送り込まれ、そこで人間の子供を育てはじめます。
2体のミッションは、平和で争いのない新たな文明を築き、人類を存続させること。

しかしそこに、同じく地球から脱出したミトラ教徒たちが到着したことで、マザーとファーザーたちは大きな危険にさらされることになります。
やがて、マザーがミトラ教徒の子供たちを保護したことで、対立は激化。
果たして、存亡を賭けた戦いの行方は?

壮大なスケールで描く、SF超大作。
激しい戦闘や、未開の地でのスリリングなサバイバル生活はもちろんのこと、それ以上にストーリーが面白いです。
不可解な謎と真相、隠されていた過去や意外な繋がり、さらに予想外すぎる驚きの展開も多め。
神秘的で恐ろしいホラーっぽい雰囲気もあって、続きが気になる面白さ。

また、生物とテクノロジーが融合した世界観で描かれていく、信仰や宗教観、生命の根源や、親と子の愛情などなど、どこか哲学的なドラマ性も見どころだと思います。
単純なエンターテイメン作ではなく、見ごたえあるドラマです。

今作は、米国HBOの動画配信サービス「HBO Max」のオリジナルドラマです。
HBO Maxは、ほかにも「LOVE LIFE」「ステーション・イレブン」「ピースメイカー」「And Just Like That…/セックス・アンド・ザ・シティ新章」といったオリジナル作品でも知られています。

製作総指揮・脚本は、映画「プリズナーズ」「パピヨン」の脚本家アーロン・グジコウスキ。
そして、「エイリアン」「ブレードランナー」のリドリー・スコットも名を連ね、第1・2話では監督も務めています。
作品全体のテイストもそうですが、アンドロイドの描写や、生命とテクノロジーの融合で描く哲学的な物語は、かなり「エイリアン」を彷彿とさせますね。
リドリー・スコットの持ち味を活かした作風に仕上がっていると思います。

キャストとしては。
アンドロイドのマザー役には、アマンダ・コリン。
デンマークの女優さんで、「特捜部Q Pからのメッセージ」「皆殺しのレクイエム」などの作品で知られています。

ファーザー役には、「24 TWENTY FOUR リブ・アナザー・デイ」「フォーティチュード 極寒の殺人鬼」のアブバカル・サリム。
時に、お寒いギャク製造マシーンと化しますが(笑)厳しくもあり、愛情深い「いいお父さん」。

マザーもファーザーも、感情がなさそうなんだけど、時折見せる愛憎の表情が素晴らしい。
アンドロイドという難しい役どころを大熱演。
・・・人間に見ないもんね、実際。(笑)

そして、ミトラ教徒のマーカスには、「ヴァイキング 海の覇者たち」ラグナル・ロズブローク役でおなじみ、トラヴィス・フィメル。
今作でも、抜群の存在感。
激しさと繊細さが入り混じった演技が、すごくよかったですね。
注目です!

また、マーカスの妻スーに、「マザー・ファーザー・サン」のニアム・アルガー。
ミトラ教の兵士リーシャスに、「ナルコス」のマティアス・ヴァレラ。
ほかにも、少女テンペストに「エメラルドシティ」ジョーダン・ローランや、キャンピオン役ウィンタ・マクグラス、ポール役フェリックス・ジェイミーソンといった、新進気鋭の若い俳優陣も出演しています。
今後の活躍が楽しみですね。

多彩な出演陣にも注目です。

海外ドラマ「レイズド・バイ・ウルブス 神なき惑星」は、2020年製作。
各話50分程度の全10話です。

現在、DVDのほか、U-NEXT(ユーネクスト)で配信されています。
(本ページの情報は2022年5月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。)

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※以下、ネタバレを含みますので、ご注意ください。

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ドラマ「レイズド・バイ・ウルブス」あらすじ

遠い未来の世界。
宗教組織ミトラ教が、強い影響力と圧倒的な戦力で世界を支配し、信仰を持たない無神論者の人々はレジスタンスとして抵抗。
その戦争は激しさを増し、地球は壊滅状態となります。

そんな最中、2体のアンドロイド「マザー」と「ファーザー」は、宇宙船で未開の惑星「ケプラー22b」へと到着。
そこで人工的に人間の子供を出産し、子育てを始めます。
2体のミッションは、信仰の違いから起こった戦争で滅亡寸前となってしまった歴史を繰り返さないよう、新たに平和な文明を築き、人類を存続させること。
プログラムの命令に従い、マザーとファーザーは、6人の子供を誕生させますが、それから12年後、生き残った子供は少年キャンピオンただ一人。
過酷な状況の中でも、マザーとファーザーはキャンピオンを懸命に育てていきます。

そんなある日、ミトラ教徒を乗せた宇宙船「ヘヴン」が、ケプラー22bへ到着します。
ミトラ教もまた、「箱舟計画」として、人類存続のため他惑星へ信徒を脱出させていたのでした。

ミトラ教の兵士マーカスと出会ってしまったことで、マザーたちは大きな危機に直面します。
しかし、マザーの隠された恐ろしい一面が明るみになり、ミトラ教の宇宙船は撃沈され、多くが命を落とすことに。
マザーは、惨劇の中からミトラ教の5人の子供たちを保護し、生活を共にしますが、奪還に執念を燃やすマーカス率いるミトラ教徒との戦いは、次第に激しさを増していくことになります。
果たして、戦いはどうなるのか?
未開の惑星での人類の運命は?

・・・というようなストーリーです。

予告動画は、こちら。
「レイズド・バイ・ウルブス 神なき惑星」予告編

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※以下、さらにネタバレ含みますので、くれぐれも、ご注意ください。

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ドラマ「レイズド・バイ・ウルブス」感想

以前から話題にはなっていた注目作でしたが、見る前の予備知識はまったくなくて。
予告動画を見る限り、リドリー・スコットなテイストのバリバリに娯楽大作なSFホラー・・・くらいにしか思ってなかったんですけど。
実際に見たら・・・いやあ・・・何とも不思議な、これまでにない新しいドラマでしたねぇ。
新鮮味があって、おもしろかったです。

荒廃した未来の地球や、未知の惑星など、舞台となる世界はスケール感ありましたね。
惑星「ケプラー22b」のロケーションも美しく、時に幻想的。
・・・どんなとこまで行ってロケしてんのかね、これ。
お金かかってそう。(笑)

作品自体も、やっぱ、どこかリドリー・スコット・・・というか、エイリアンをリスペクトした感じがありましたね。
アンドロイドの表現とか、白い体液とか、まさに。
そして、最終話の「生まれ方」とかも。
生命体と機械の融合した、どこか恐ろしさもある生々しさもあって、SFホラーな風味が際立っていたように思います。

ストーリーとしても、驚愕展開が多め。
マザーの恐るべき機能や、隠された過去、惑星に隠された謎・・・などなど、盛りだくさん。
気になる展開が多くて、続きが気になる面白さでした。

また、ドラマ性としても、アンドロイドが親代わりとなって子供を育てる、という斬新な物語。
ちょっとイタくて、時にサイコな性格のお母さんと、オヤジギャグ大好きだけど厳しくて優しいお父さん。みたいな。(笑)
人間的な感情がない機械の子育てが、どこか異質でヘンな感じなんだけど、意外と人間っぽく感じてしまう、何ともいない感覚がよかったですね。
時に、親としての愛情だったり、キャンピオンとの対立だったり、感情移入しすぎて泣けちゃいました。

さらには!なんと!マザーが「おめでた」という、驚愕展開!
それをめぐる、マザーの恋心や母性、ファーザーの嫉妬や苛立ち。
アンドロイドなんだけど、その様子は、まさに熟年夫婦の離婚危機!みたいな。(笑)

人間的な感情がないはずのマザーとファーザーだからこそ、逆にそれが、より人間らしく見えてしまうのかも。
子供たちへの愛情や、うまくいかいない時の苛立ち、子供を失う悲しみ、嫉妬や自分の存在意義に悩むなど、機械のアンドロイドが苦悩する姿を通して、より伝わってきたように思います。

・・・ぶっちゃけ、マーカスとスーの、息子ポールに対する愛情より、マザーとファーザーの子供に対する愛の深さが伝わってきたものねぇ。
それがまた不思議。

あと、超大作ドラマ・・・というわりには、登場人物は少なめ。
それだけ、個々のキャラクターに絞り込んで深く描かれていたのが、よかったと思います。
複雑な人間関係などはなく、単純明快でわかりやすいけど、それぞれの心情を丁寧に描いていたのも、よかったですね。

ほかにも、宗教感の違いよる戦争、信仰心、人類の起源や再生など、ちょっと哲学的な題材も多かったように思います。
それが、テクノロジーが進化した未来の、未開の惑星で描かれていくというのが、ミスマッチすぎて不思議な感じ。
独特な世界観でしたね。

エンターテイメントに特化した単純明快な娯楽作ではなく、ストーリー的にも色々織り交ぜた深みのあるドラマ性。
予想外の展開に驚いたり、サバイバルや恐ろしい展開にハラハラドキドキしながらも、うるっと来ちゃったり、色々考えさせられる物語。
斬新でこれまにはない、新しい作品だと思います。

続きは、どうなるのか?

個人的には、なかなか面白かったです。
正直、見る前に想像していた内容とは、ちょっと違ってましたけど、新鮮味と驚きがあって、よかったと思います。

最終話は、まさに驚愕展開でしたね。
まさか、まさか・・・。
しかし、かなり多くの謎が残りました。

砂漠の多面体の遺跡の正体は?
マーカスやポールに聞こえた、ソル様の声の正体は?
さらに、退化した人類とは?
生まれた「あれ」は、どこにいったのか?

・・・てか、あれもこれも、謎が多すぎて、そのまま放置しちゃった感じ。(笑)
マザーとファーザー、キャンピオンたちは、どうなってしまうのか?

続編は、すでに制作されています。
果たして、あの続きは?
早く見た過ぎる!

続きが猛烈に楽しみです!

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