海外ドラマ「エメラルドシティ」を全話観ました。
個人的な感想と評価です。
目次
海外ドラマ「エメラルドシティ」とは?
あの「オズの魔法使い」を原作にした、壮大なファンタジー・スペクタクルドラマ。
今も世界中で広く愛されている、ライマン・フランク・ボームの名作童話「オズの魔法使い」。
竜巻で、魔法の国「オズ」に飛ばされてしまった少女ドロシーが、魔法のクツを手に入れ、カカシ、ブリキの木こり、臆病なライオンらと共に、冒険を繰り広げるストーリーで、これまで幾度となく、ミュージカルや映画も制作されていますよね。
そんな不朽の名作を、現代を舞台にファンタジー・スペクタクルとして、かなり大胆にアレンジしたのが今作。
登場人物も、大人でリアル。
ストーリーの大きな流れは童話と同じですが、人間関係や細かい部分は違っていて、ドラマならではのオリジナル要素も多いです。
・・・結構、ハードなシーンもありますね。
原作のような「童話」という雰囲気は、あまりなく、わりと大人が楽しむ内容だと思います。
監督を務めるのは、映画「ザ・セル」「インモータルズ 神々の戦い」「白雪姫と鏡の女王」で有名な、あのターセム・シン!
まさかの、ドラマ作品進出!
しかも、全10話すべて監督という熱の入れよう。
もちろん、あの独特の映像美や世界観は、今作でも存分に描かれています。
また、衣装を担当するのは、トリシャ・ビガー。
「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」を始めとした、スター・ウォーズ新三部作の衣装担当として有名。
・・・今作も、かな~~り、それっぽいです!(笑)
作り込まれた映像や美術・衣装などは必見ですよ!
キャストは、主人公ドロシーを「TRUE DETECTIVE/ロサンゼルス」エイミー役などの新鋭アドリア・アルホナが演じています。
今後、映画「パシフィック・リム」の続編に出演が決まっているなど、期待の新星。
また、ルーカス役に、「セルフリッジ 英国百貨店」などのオリヴァー・ジャクソン=コーエン。
西の魔女に、映画「インフェルノ」などのアナ・ウラル。
ジャック役ゲラン・ハウエルや、ラングイディア姫役ステファニー・マティーニなどなど、これからが期待される新進俳優が多く出演しています。
そのほか、オズの魔法使い=フランクに、ドラマ「デアデビル」ウィルソン・フィスク役ヴィンセント・ドノフリオ。
・・・今回も、さすがの演技!
ジェーン役には、ジーナ・マッキー。
映画「ノッティングヒルの恋人」でヒュー・グラントの元カノで車いすのベラを演じていた女優さん。
・・・何気に、昔からファンなんですよね。(笑)
新人からベテランまで、どの俳優さんも演技が素晴らしかったです。
キャストにも注目です。
ドラマ「エメラルドシティ」は、シーズン1まで制作されています。
シーズン2はなく、これがファイナルで、シリーズとしては完結しています。
・・・残念!
シーズン1は、2017年制作。
各話43分程度の全10話です。
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参考記事 Huluとは?料金やサービス内容や使い方など基本を解説
参考記事 Huluおすすめ海外ドラマ・最新ラインナップまとめ
参考記事 U-NEXTおすすめ海外ドラマ・映画 ラインナップ
※以下、ややネタバレしていますので、ご注意ください。
ドラマ「エメラルドシティ」あらすじ
現代のアメリカ・カンザス州。
20歳の看護師ドロシーは、幼いころに叔母に預けられ、実の母親と離れて暮らしていました。
長年の募る思いから、意を決して母親の家を訪れるドロシーでしたが、そこで巨大な竜巻に巻き込まれてしまいます。
気が付くと、そこは魔法が実在する異世界「オズ」。
ドロシーは、ある出来事がきっかけで、魔女たちや、オズの国を支配する「魔法使い」と深く関わることに。
途中で知り合った、記憶をなくした兵士ルーカスや、愛犬トトと共に、ドロシーはオズの国の首都エメラルドシティへと向かい、何とか元の世界に戻ろうと奔走するのですが。
やがて、オズの国を揺るがす大事件に巻き込まれることになります。
果たして、ドロシーはカンザスに帰ることができるのか?
・・・というようなストーリーです。
壮大なスケールと映像美!ターセム・シンの世界観炸裂な大人のファンタジー!
とにかく、監督のターセム・シン節が炸裂した(笑)個性的なドラマだと思います。
独特の映像美や世界観は、素晴らしかったですね。
あまりCGを使わないロケーションも、壮大でリアリティがあって圧巻。
衣装や美術も作り込まれていて、独特なワールド全開で見ごたえありましたね。
人が大勢出てくるシーンも、迫力ありました。
ジェーンの研究室だとか、ジェシーの変わり果てた姿だとか、おサル型の偵察ドローンとか。(笑)
どれも独創的で細部に渡って作り込まれていて、世界観に入りやすかったですね。
ビジュアル的にも、幻想的で美しい映像演出が素晴らしかったです。
さすが!
まさに、ターセム・シン版「オズの魔法使い」という感じでしたね。
見ごたえのある映像で、すごくよかったです。
内容的にも、結構おもしろかったです。
全体の流れは、まさに「オズの魔法使い」。
竜巻に飛ばされて、魔法の国へ・・・という流れは、原作と一緒なんですが、童話らしさは薄く、内容的には意外とハード。
童話の「脳が欲しい案山子」が、張り付けにされた記憶喪失の兵士ルーカス、というようなアレンジ。
あの「赤い靴」も「魔法の小手」に。
・・・そして、意外と残忍シーンや拷問シーンもあったりして。
東の慈悲深い魔女が、あんな感じで・・・どこが慈悲深い?(笑)
また、それでいて、原作とは違う部分も多く、謎や意外な展開もあって、先が読めない面白さもあったと思います。
オズの魔法使いの過去だったり、チップやジャック、ルーカスの正体などなど、結構、驚きのエピソードが多かったですね。
続きが気になるストーリーで、楽しかったです。
・・・ただ、正直、ドラマ性という部分では、ちょっと薄かったかなあ。
もう少し、ドロシーを丁寧に描いても、よかったかも。
確かに、ルーカスとの関係なども見ごたえありましたが、キャラクター性の掘り下げは浅くて、感情移入が弱かったかもしれません。
逆に、個性的で魅力爆発だった(笑)ジャックとラングイディア姫のエピソードのほうが、深く掘り下げられていて、そっちのほうに興味がいってしまったかも。
ジャックとラングイディア姫の物語は、本当によかったですね!
結構、苦悩や人間味も丁寧に描かれていて感情移入しやすかったし、単純に、見ごたえがあって面白かったです。
また、オズの魔法使いのヒールっぷりも(笑)個人的には、よかったですね。
・・・すぐバーン!だもの。(笑)
ただ、やっぱり、もう少し、あの屈折した人間性も、深く描いてほしかったかなあ。
まわりが個性的すぎるキャラが多かったので、いまいちドロシーが目立たない部分があったかもしれませんね。
ルーカスやシルヴィとのエピソードも、よかったとは思うのですが。
もう少し、故郷に帰る思いだとか、母親に対する思いだとか、ドロシーだけが持つ人間味や魅力が強いと、よかったかもしれませんね。
とはいえ。
それでも、余りある面白さだったとは思います。
ドラマ性としては、やや薄味だったものの、映像美や世界観、意外性のある驚きのストーリーなど、存分に楽しめるドラマだと思います。
「エメラルドシティ」シーズン2はなし!打ち切りに
個人的には、結構おもしろかったです。
最終話は、かなり盛り上がりましたよね。
意外すぎる展開も多くて、謎も残ったまま。
ラストは・・・そう来るのかっ!みたいな。(笑)
これは、続きが気になりますよね!
早く次回を!
楽しみ!
・・・と、言いたいところなんですが。
残念ながら、今作は打ち切りが決まってしまいました。
現状では、シーズン2はありません。
・・・ええ~~!?
「ライオン」出てきたばっかりですやん!
「永遠の獣」とか、これからですやん!
そんな殺生なあ!
・・・生殺しだよぉ。
あの後、どうなっちゃったんでしょうかね?
ぜひぜひ、続編をどこか別の局で制作してほしいです!
この終わり方は、ちょっと残念すぎますね。
もったいない。
ターセム・シンのワールドが大爆発の(笑)「オズの魔法使い」を、もっと観たいです。