Netflix(ネットフリックス)オリジナルドラマ「ザ・クラウン」シーズン1、全話見ました。
個人的な感想と評価です。
目次
海外ドラマ「ザ・クラウン」とは?
英国女王エリザベス2世の激動の半生を描いた歴史ドラマ。
Netflix(ネットフリックス)オリジナル作品で、ゴールデン・グローブ賞、エミー賞など、数々の賞を受賞したクオリティの高い秀作です。
英国国民のみならず、全世界で愛されるエリザベス女王。
その半生を史実に基づきドラマ化したのが今作。
26歳の若さで女王となったエリザベスを中心に、時の首相チャーチルをはじめとした、さまざまな人間模様が、壮大なスケールで描かれていきます。
制作総指揮は、「リトル・ダンサー」「めぐりあう時間たち」「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」の監督スティーブン・ダルドリー。
今作でも、第1・2話の監督を務めています。
そして、制作総指揮・脚本は、映画「クィーン」「ラッシュ/プライドと友情 」のピーター・モーガン。
強力タッグによる、さすがのクオリティです!
主人公エリザベス2世を演じるのは、クレア・フォイ。
今作でゴールデン・グローブ賞女優賞を受賞し、一躍有名に。
映画「ドラゴン・タトゥーの女」の続編にも出演が決定したそうです。
演技は、素晴らしかったですね!
夫フィリップには、「ドクター・フー」11代目ドクター役マット・スミス。
ピーター・タウンゼント大佐に、「ホロウ・クラウン/嘆きの王冠 シーズン2」のサマセット公、ベン・マイルズ。
マーガレット王女役には、ヴァネッサ・カービー。
トム・クルーズの新作「ミッション:インポッシブル6」への出演が決まっているそうです。
秘書官トミー・ラッセルズに、「プリーチャー シーズン2」あのシュタール役ピップ・トレンス。
・・・本当に同一人物なのか?(笑)
父ジョージ6世に、「FRINGE/フリンジ」「マッドメン」などのジャレッド・ハリス。
あの「ハリー・ポッター」シリーズのダンブルドア役で有名なリチャード・ハリスの息子さんなんだそうですね。
元国王ウィンザー公爵役のアレックス・ジェニングスは、「女王ヴィクトリア 愛に生きる」でヴィクトリアの叔父ベルギー国王レオポルドを演じています。
・・・若干、キャラ被ってる(笑)
そして!
首相ウィンストン・チャーチルを演じるのは、「愛と追憶の日々」「トワイライトゾーン/超次元の体験」をはじめ、「ドリームガールズ」「猿の惑星:創世記」「インターステラー」などなど、数多くの作品で知られる大ベテラン、ジョン・リスゴー。
見事、エミー賞ドラマ部門で助演男優賞を受賞!
いつにも増して、本当にスゴい演技でしたね!
画家サザーランドを演じた、「ゲーム・オブ・スローンズ」スタニス役スティーヴン・ディレインとの共演は必見!
他にも、英国の舞台で活躍する実力派俳優たちが、スラリと顔を揃えた今作。
素晴らしい演技に注目です!
ドラマ「ザ・クラウン」はNetflixオリジナル作品で、現在シーズン5まで制作されています。
現状の予定では、全6シーズン制作されるようです。
シーズン1は、2016年製作。
各話55~60分程度の全10話です。
DVDのレンタル(シーズン2まで)をはじめ、現在Netflixで配信されています。
(紹介している作品は、2022年11月時点の情報です。現在は配信終了している場合もありますので、詳細はNetflix公式ホームページにてご確認ください。)
Netflix公式サイトはこちら。
【公式サイト】 Netflix
参考記事 Netflixおすすめオリジナルドラマ・最新ラインナップまとめ
参考記事 Netflixオリジナル以外のおすすめ海外ドラマ・最新情報まとめ
英国王室を描いた映画・ドラマについて
これまで英国の王室を描いた映画・ドラマは、数多く制作されてきました。
最近では、17世紀を舞台に、60年以上に渡って君臨した女王ヴィクトリアを描いたドラマ「女王ヴィクトリア 愛に生きる」がNHKで放送され、人気を博しました。
ヴィクトリアは、エリザベスの高祖母にあたります。
作品の概要や、視聴した感想などは、こちら。
ヴィクトリアもまた、18歳の若さで即位。
当時の首相で相談役でもあった、かなり年上のメルバーン卿に恋心を抱きますが、かなわず。
やがて、ドイツの王子アルバートと恋に落ち、周囲の反対を押し切って結婚。
アルバートもまた、「女王の夫」という自分の立場に苦悩します。
結構、エリザベスやマーガレットと似た部分が多いんですよね。
・・・血筋?(笑)
(ちなみに、エリザベスは2015年にヴィクトリアを抜いて英国史上最高齢の君主になったそうです)
今作よりもロマンス要素が強く、政治的なエピソードは少な目なので、かなり見やすいと思います。
ヴィクトリアとエリザベス、二人の女王の人生を比較してみるのも、結構、楽しいと思います。
また、エリザベスの父ジョージ6世は、映画「英国王のスピーチ」でも描かれています。
今作でも、時折、言葉に詰まっていましたね。
映画では、ジョージ6世をコリン・ファースが、妻エリザベス妃をヘレナ・ボナム=カーターが演じています。
エリザベスやマーガレットも登場し、兄エドワード8世の王位退位のエピソードも出てきます。
いわば、今作の前日談的な内容。
父ジョージ6世の物語を、より深く楽しめると思います。
この機会に、英国王室の物語を見てみるのもいいかもしれませんね。
「ザ・クラウン」あらすじ
第2次大戦後の英国。
王女エリザベスは、21歳でデンマーク王子フィリップと結婚、チャールズ、アン、アンドルー、エドワードの4人の子をもうけます。
そして、父ジョージ6世の死去により、26歳の若さで王位を継承。
女王エリザベス2世となり、戴冠式や海外外遊をはじめ、君主として政治的な公務をこなしていくことになるのですが、そこには計り知れない大きな苦難が待ち構えていました。
首相チャーチルや内閣との政治をめぐる判断、夫フィリップとの関係、妹マーガレット王女のスキャンダル・・・。
さまざまな困難に直面し、絶対的な君主としての立場と、妻や家族としての立場の狭間で揺れ動くエリザベス。
苦渋の決断を迫られる、若き女王が出した答えとは・・・。
・・・というストーリーです。
女王としての苦悩と葛藤!王室をめぐる人間模様!見ごたえありすぎな傑作ドラマ!
とにかく、スゴかった!
素晴らしかった!
これは、賞を獲らないほうがおかしい、と納得のクオリティ。
本当に、見ごたえがある傑作ドラマだと思います。
正直、見る前は、エリザベス女王の人生に強くスポットを当てたストーリーを想像していて、王室以外のことは、それほど描かれないのかなと思っていました。
また、私は日本人で(笑)恥ずかしながら、あまり英国王室のことはピンときてないので、どこか他人事で、それほど世界観にのめり込むことはないかとも思ってたんですけど。
・・・いやあ・・・ハマった!(笑)
自分でも驚くほど。
実際、序盤は、イマイチ乗れませんでした。
想像していたのとは違い、エリザベスのほかにも、父ジョージ6世やチャーチル首相のエピソードも色濃くて。
・・・どちらかというと、そっちのほうが興味津々で(笑)エリザベスの存在感が薄かったかなと。
また、エリザベスの人間味も、正直、あまり感じませんでした。
夫フィリップとそれほどイチャイチャするわけでもなく(笑)子供たちと触れ合うわけでもなく、家族とのエピソードがじっくり描かれているわけでもなく。
感情的になるわけでも、意外な面が見えるわけでもなく、表情もあまり変わらず。
エリザベスが主人公というよりは、群像劇なのかな?という印象でしたね。
意外でした。
・・・ただ。
突然の王位継承、戴冠式から、ジワジワと。(笑)
実際に君主として、公務が始まってからは、もう釘付け!
王族って、もっと、こう、大した悩みもなく、優雅な生活なんだろうな、と、ド庶民の(笑)私は思ってたりしてましたけど。
本当に大変!過酷!
結構、ショッキングで・・・何も知らないド庶民の自分が恥ずかしい。(笑)
女王として、あえて「何も言わない」感情を殺す辛さ。
神が遣わした、ある意味、人間ではない「君主」と、妻として、姉として、「人間の女性」としての葛藤と苦悩。
そして、決断。
結末の行方が気になって見入っちゃう、というのもありましたが。
さまざまな困難の中で葛藤するエリザベスが、本当に魅力的でした。
決して感情は出さないけれど、人間味に溢れてましたね。
シナリオと演出が素晴らしかったです。
ドラマの中で、エリザベスはバカ笑いするわけでもなく(笑)そして、一度も泣かない。
フィリップと言い合いになることはあれど、個人的な感情を吐露することも、感情が爆発することもない。
普通のドラマなら、「私だって、つらいのよ!」とか叫んで、号泣して、物をぶっ壊すシーンとかありますけど。
そういうのが、一切ない。
常に君主として、個人の感情を押し殺し、決断する。
表には出ないけど、その葛藤と苦悩が痛いほど伝わってきて、胸を打つ。
・・・妻としては、スネて遊びまくってるダンナに、あれこれ言いたいんだろうし。(笑)
妹の恋も、かなえてやりたいんだろうけど。
あれだけ苦渋の決断をしても、涙を見せないって、すごいですよねぇ。
もちろん、本当は泣きたいんだろうけど、見せない。
「女王エリザベス」のスゴさだとか人間味が、深く描かれていたと思います。
素晴らしかったです!
また、エリザベスを中心とした人間模様も、猛烈におもしろかったですね。
父ジョージ6世や母エリザベス王太后、妹マーガレット王女といった家族はもちろん、トミーをはじめとした王室関係者など、どのキャラクターも、かなり深く描かれていたと思います。
叔父の元国王ウィンザー公爵のエピソードとか、素晴らしかったです!
・・・皮肉屋で、いつも一言多い(笑)夫フィリップ。
「エリザベスを支えてやれよ」とは思うものの、その苦悩は、やっぱり深いんですね。
最終話でのフィリップもまた、胸に来るものがありました。
そして!
何より!
チャーチル首相のエピソードが、スゴかった!
・・・ちょっとエリザベス以上に、深く描きすぎじゃない?と思うほど。(笑)
国を支えてきた凄味はもちろん、権力へ執着する醜さ、老いへの恐怖が、人間味たっぷりに描かれていて。
中でも、画家サザーランドとのエピソードは、素晴らしかったですね。
演じたジョン・リスゴーの「なりきり」が、スゴかったです。
見ごたえがありました!
ロケーションや衣装や美術も、素晴らしかったです。
しかも、きらびやかな衣装なども、必要以上に派手に魅せない。
エリザベスや王室の日常として、当たり前に溶け込むように見せているあたりは、さすが。
ビジュアル的な演出も、全編に渡ってスケール感が壮大で、迫力ありました。
映像や写真の記録が残っている現代が舞台なので、再現するのは大変だったと思うのですが、ものすごいリアリティ。
美しさや優雅さも、撮り方がうまいっ!
馬が走るシーンとか、ステキでしたね。
やはり、英国王室というと、どうしても日本人には深く馴染みがないので、小難しい印象があるかもしれませんが。
女王の知られざる葛藤や苦悩は、想像以上に見ごたえがあって、おもしろいと思います。
ドラマとしても、すべてが素晴らしいクオリティ。
絶対に見たほうがいい、秀作ドラマだと思います。
メチャクチャおもしろかったです!
個人的には、猛烈におもしろかったです!
素晴らしかった!
すっかりハマっちゃいました。(笑)
もしかしたら、序盤は少しピンとこないかもしれませんが。
以降はもう、釘付けになるおもしろさだと思います。
かなり、おすすめです!
続編となるシーズン2は、すでに制作されています。
果たして、エリザベスは、どうなるのか?
マーガレットやフイリップは?
そして、英国の運命は?
・・・てか、史実に基づいた実話のドラマ化なので、ググれば分かっちゃうんですけど。(笑)
それでも、続きが気になりますよね。
シーズン2も、期待したいと思います。
・・・やっぱ、最終的には、ダイアナ妃が登場する時代も描くんでしょうかね。
それも、今後の楽しみですね。