Amazonドラマ「カーニバル・ロウ」全話見ました!感想と評価【海外ドラマレビュー】

カーニバル・ロウ

海外ドラマ「カーニバル・ロウ/ Carnival Row」シーズン1を全話見ました!
個人的な感想と評価です。


(※本ページには、プロモーションやスポンサー広告が含まれています)

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海外ドラマ「カーニバル・ロウ/ Carnival Row」とは? Amazonオリジナル作品


カーニバル・ロウ

Amazon:カーニバル・ロウ (字幕・吹替版)


人間や妖精が住む世界を舞台に、隠された謎や連続殺人事件を描いたダークファンタジーなミステリードラマ。
Amazonオリジナル制作の作品です。

妖精や半獣たちが、人間から忌み嫌われ、激しく差別されるバーグ共和国。
その一角にある町「カーニバル・ロウ」で、妖精たちを襲う連続殺人事件が発生。
主人公の警部補ファイロが事件の謎を追うのですが、その裏には驚愕の真相が。
また、バーグ共和国で生きる、さまざまな立場の人々の人間模様も描かれていきます。

ダークファンタジーがベースですが、なかなかシリアスなドラマだと思います。
また、英国の王道ミステリーの要素や、ホラー、ラブロマンス、政治ドラマなどなど、色々なテイストが入り混じった、これまでにないストーリー展開。
深まる謎や意外な真相、恐ろしい展開にドキドキしたり、スリリングな展開もあったり。
さらには、移民問題や人種差別といった社会派なテーマもあって、も~山盛り!

子供向け、というよりは、大人が楽しむダークでシリアスなファンタジーだと思います。
今までにない斬新さが魅力ですね。

製作総指揮は、レネ・エシェヴァリアとトラヴィス・ビーチャム。
レネ・エシェヴァリアは、ドラマ「新スター・トレック」をはじめ、シリーズの脚本を数多く手がけ、「4400 未知からの生還者」「Terra Nova 未来創世記」ではクリエイターも務めています。
トラヴィス・ビーチャムは、「タイタンの戦い」「パシフィック・リム」などの映画作品の脚本のほか、ドラマ「エレクトリック・ドリームズ」シーズン1第8話の脚本も担当。

もちろん、今作でも二人とも脚本を書いてます。
シナリオライター同士のコンビだけあって、世界観の構築や計算された伏線、謎が繋がる面白さが光るストーリーですね。

また、映画「コピーキャット」「エントラップメント」「ザ・コア」などで知られるジョン・アミエルが、いくつかのエピソードを監督。
マーベルコミックの脚本家で知られるマーク・グッゲンハイムも、製作に参加していたりと、かなり豪華な制作陣です。

キャストとしては。
主人公の警部補ファイロを演じるのは、「ロード・オブ・ザ・リング」「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズでおなじみ、オーランド・ブルーム。
今作では、製作総指揮にも名を連ねています。
なかなかワイルドな役どころ。
やっぱ、カッコいい!
注目です!

そして、妖精フェイのヴィネット役には、「アンナ・カレーニナ」「スーサイド・スクワッド」「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」のカーラ・デルヴィーニュ。
元モデル出身の女優さんですが、出演作を重ねるごとに実力と存在感がアップ!
今作でも大熱演!

また、首相ブレイクスピアに、「マッドメン」「ザ・クラウン」「ザ・テラー」などジャレッド・ハリス。
最近では、「チェルノブイリ」にも主演する、実力派の名俳優。
その妻ピーティには、「ROME/ローマ」「刑事ジョン・ルーサー」や「ゲーム・オブ・スローンズ」エラリア・サンド役でおなじみ、インディラ・ヴァルマ。
もう・・・さすがです。(笑)

さらに。
イモジェン役には、「THE TUDORS 背徳の王冠」「スーパーガール」のタムジン・マーチャント。
実はこの方、「ゲーム・オブ・スローンズ」パイロット版で、カリーシことデナーリス・ターガリエンを演じたことでも有名。
もちろん、パイロット版なので放送されることはありませんでしたが・・・見てみたい!

ほかにも、イモジェンの兄エズラには、「アウトランダー シーズン2」チャールズ王子役アンドリュー・ガワー。
トルマリンに「Misfits 俺たちエスパー!」「アンダー・ザ・ドーム」のカーラ・クローム。
ソフィー・ロンガーベインに、新鋭キャロライン・フォードなどが出演しています。

個人的には、魔女ハルスペクシーのアリス・クリーグが、よかったです。
「スタートレック ファーストコンタクト」ボーグ・クイーンの中の人で、ファンには、おなじみ。
また、「The OA」「タイラント 独裁国家」など、数々の作品で活躍する大ベテラン。
今作も怪演!
・・・存在が怖いもんね。(笑)

大ベテランから新進気鋭まで、かなり幅広い顔ぶれだと思います。
素晴らしい演技にも注目です!


なお、今作は意外とエログロなシーンが多めです。
ファンタジー世界が題材ですが、かなり大人向けですので、ご注意ください。

・・・結構、色々とモロが多め。(笑)


カーニバル・ロウ

Amazon:カーニバル・ロウ (字幕・吹替版)


海外ドラマ「カーニバル・ロウ」は、Amazonオリジナルドラマで、現在シーズン2まで制作されています。
シーズン1は、2019年制作。
各話50~60分程度の全8話です。

現在、Amazonプライム・ビデオで配信されています。
(紹介している作品は、2022年11月時点の情報です。現在は配信終了している場合もありますので、詳細はAmazon公式ホームページにてご確認ください。)

Amazonmプライム・ビデオ公式サイトは、こちら。

【公式サイト】Amazonプライム・ビデオ


参考記事 Amazonプライムビデオおすすめ海外ドラマ ラインナップ


※以下、ネタバレを含ますので、ご注意ください。

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ドラマ「カーニバル・ロウ/ Carnival Row」あらすじ

人間と、妖精や神話の生き物が共存している世界。
バーグ共和国とパクト王国の人間同士が戦争を始め、戦いは日に日に激化。
バーグの兵士ファイロは、妖精の種族=フェイの修道院に駐屯することになり、そこでフェイの女性ヴィネットと知り合うことになります。

やがて、激戦の末、バーグ共和国は降伏。
フェイをはじめ、半獣の種族=パックはパクト王国に支配され、逃げ延びてバーグ共和国に避難した者も、人間たちから厳しい差別を受けることに。

そして、終戦から7年後。
バーグ共和国に戻ったファイロは、警察の警部補として、治安の悪い地域「カーニバル・ロウ」で起こった連続殺人事件の謎を追うことになります。
そんな中、ヴィネットと再会することになるのですが、事態は意外な方向に・・・。

一方、バーグ共和国の首相ブレイクスピアは、フェイやパックの排除を主張する野党勢力と激しい論争を繰り広げていました。
そして、富豪一族のエズラ・スパーンローズは、所有していた移民船が難破したことで破産寸前。
妹のイモジェンは、向かいに越して来たパックの富豪アグレウスから、融資を引き出そうと画策します。

やがて、元有名歌手のフェイが、むごたらしく殺害される事件が発生。
それを機に、バラバラだと思われた出来事が、少しずつ繋がっていくことになります。

殺人事件の真相とは?
隠された、恐ろしい真実とは?

・・・というようなストーリーです。

予告動画はこちら。

Carnival Row Official Trailer

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ダークファンタジーにさまざまな要素が入り混じった新しさ!

まずは、とにかく。
世界観の構築とスケール感が、素晴らしかったですね。
さまざまな要素が入り混じった、新しさのある舞台だったと思います。

かつての英国を彷彿とさせる街並み・・・なんだけど、高架を走る電車は、どこかアメリカっぽい。
かと思えば、チベットの山奥の寺院みたいな修道院が、ちょっと東洋的でオリエンタル。
何でもアリな世界観でカオスなんだけど、わりとまとまっている不思議な感じでしたね。

ロケーションも見ごたえあったと思います。
英国調の屋敷の中とか、街並みとか、(CG多様なんだろうけど)すごくよかったです。

衣装も美術も、フェイたちの特殊メイクも、細部まで作りこまれて手抜きなし。
・・・お金かかってんなあ~。(笑)
ビジュアルの美しさや説得力は、さすがでした。

ストーリーのほうも、いろいろな要素が入り混じていて、ちょっと斬新。
ダークファンタジーの世界観をベースにはしているものの、古い町並みを連続殺人事件を追って刑事が捜査する、というあたりは、まさに英国伝統のミステリードラマ調。
おぞましくてグロい感じも、いかにも、それ系(笑)でしたね。

ほかにも、家族の愛憎、ラブロマンス、戦争ドラマ、政治ドラマ、犯罪ドラマ、アクション、ホラー、オカルトなどなど、色々な要素がテンコ盛り。
英国やヨーロッパ諸国が抱える難民や移民の問題、人種差別や女性差別、貧富の差といった社会性の強いエピソードも多かったと思います。

その「ごった煮」な感じが(笑)このドラマの魅力じゃないでしょうかねぇ。

また、はじめはバラバラだったエピソードが、予想外につながっていったり、意外な真相が明かされたりと、構成も凝っていたと思います。
中盤以降は、なかなか驚きが大きくて、釘付け。
おもしろかったです。

・・・とはいえ。
とはいえ。
ちょ~~っと、あまりにも、色々と盛り込みすぎだったかなあ。
構成も難しかったと思うんですけど、やや散漫だったかも。

とくに序盤は、苦しかったかもしれませんね。
世界観の構築を細部まで凝りまくった(笑)のもあってか、舞台設定や専門用語、状況の説明が多すぎて、ややスローペースで混乱しやすかったかも。

出だしは迫力もスケール感もあってよかったですが、その後は首相ブレイクスピアや、エズラとイモジェンの兄妹のエピソード多めで、しかも長め。
・・・もっとファイロとヴィネットが見たいんだけどなあ、というのが正直なところでした。

やっぱり前半は、「主役の二人以外のエピ、いる?」という感じはありましたねぇ。
描くことが山盛りすぎて、ファイロとヴィネットが薄くなったうえに、その他の人々のドラマ性も薄くて、主役と同じほど感情移入しきれなかったのも原因かもしれませんね。

結局、中盤以降のための「前フリ」で、色々と繋がりはじめてからは面白かったんですけどねぇ。
第3話の過去エピは、ドラマチックだし、迫力もあって、かなりよかったですけど・・・これを第1話にしたほうが、時系列順で分かりやすくね?とも思った。(笑)

そういう意味では、やや街の人々の群像劇な感じがあって、「ファイロとヴィネットが冒険しちゃうファンタジーなエンターテイメント」と期待して見ちゃうと、ちょっとつらかったかもしれませんね。

あと、山盛りすぎて、色々と中途半端に終わったことも多かったですね。
最終話は、かなりドラマチックに盛り上がって、なかなかよかったと思うんですけど。
ただ、冷静に考えてみると、あの人ど~なった?この人ど~なった?ということ多し。
闇の組織とか。
狂信者とか。
ファイロの同僚だった牢の人とか。
わりと本筋以外は、放置案件が多かったかもしれませんね。

結局、あまり本筋に絡まなかったエズラとイモジェン兄妹のエピソードも含め、シーズン1は、あくまでもシーズン2への前フリなのかもしれませんね。
山盛りすぎて、全8話では消化しきれなかった感じはあるかも。

世界観もビジュアルも雰囲気も、すごくよくて。
ストーリーも意外性があって、面白かったんですけど。
ただ、山盛りすぎて、まとめるのに苦労した、というか、消化不良というか。
全体的に薄味になったように思います。
ちょっと残念だったかなあ。

クライマックスも、壮絶なアクションバトル・・・かと思いきや、さっくり、でしたもんね。(笑)
やっぱ、時間が足りなかったかなあ。

続編は決定済み!続きに期待!

個人的には、なかなか面白かったです。
斬新さが光る、個性的なドラマだと思います。
ただ、駆け足すぎて、描き切れなかった部分が多かったのが、ちょっと残念でしたね。

続きは、すでに決定しています。
以下、公式Twitterより引用です。


最終話のあの続き、どうなるんでしょうかね?
もう少し話数を増やして、より深く描いてほしいですね。
・・・どこ行っちゃった、イモジェン?(笑)

続きに期待したいと思います。