ドラマ「戦争と平和」NHK放送版を全話見ました・感想と評価【海外ドラマレビュー】

ドラマ「戦争と平和」

海外ドラマ「戦争と平和」NHK総合での放送を全話観ました。
個人的な感想と評価です。


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ドラマ「戦争と平和」とは?

トルストイの同名小説を原作にした、歴史ドラマです。

文豪トルストイの「戦争と平和」は、「世界の十大小説」に数えられるほど有名な歴史大河小説。
壮大な物語で、戦争最中の19世紀ロシアを舞台に、時代に翻弄されながらも、それぞれの人生や愛に生きる人々の姿が描かれています。

・・・と、もっともらしく書いちゃいましたが。
ごめんなさい、私、小説は読んでないです・・・お恥ずかしい。

制作は、英国BBC。
約二年半をかけてドラマ化したそうで、映像のクオリティは見ごたえ十分!
壮大なスケールで描かれるストーリーは必見です!

また、出演者も豪華!
主人公ピエールには、映画「ラブ&マーシー 終わらないメロディー」で、若き日のブライアン・ウィルソンを演じて注目を集めたポール・ダノ。
ナターシャに、「ダウントン・アビー」ローズ役リリー・ジェームズ。
アンドレイは「グランチェスター 牧師探偵シドニー・チェンバース」「ハッピー・ヴァレー」などの新鋭ジェームス・ノートンが演じています。

さらに!
ピエールの友人ドーロホフに、「マスケティアーズ パリの四銃士」アトス役トム・バーク。
ピエールの妻エレーヌに、「Sense8/センス8」ライリー役タペンス・ミドルトン。
ニコライに、「トンネル 国境に落ちた血」カールの息子アダム役ジャック・ロウデン。

他にも、「Xファイル」スカリー役ジリアン・アンダーソンや、「セルフリッジ 英国百貨店」アグネス役アシュリング・ロフタスなどなど。
もう、挙げたら切りがないほど、どこかで見たことがあるスゴい面々が勢ぞろい!
実力派俳優陣が魅せる、素晴らしい演技も見どころです!

ドラマ「戦争と平和」は、2016年制作。
今作で完結し、続編はありません。
これがファイナルとなり、シーズン2などはありません。

今作は、地上波・NHK総合で、2016年9月25日~11月13日に初回放送されました。
本国イギリスでの放送時には全6話でしたが、NHK総合では再編集され全8話でした。

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※以下、ややネタバレを含みますので、ご注意ください。

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ドラマ「戦争と平和」あらすじ

舞台は19世紀初頭、ナポレオン率いるフランス軍との戦争が続くロシア。
貴族社会に生きる、風変りで心優しい青年ピエールは、疎遠だった名門貴族の父が亡くなり、突然、莫大な遺産と「伯爵」の地位を継ぐことになります。
「世の中のために、何かを成し得たい」と志していたピエールでしたが、地位や財産を得たことで、運命は大きく変わっていくことに。

一方、ピエールの親友で、ボルコンスキー公爵家のアンドレイは、名誉を重んじ、軍人として戦争に従軍します。
しかし、ナポレオン軍との激しい戦いの中で、アンドレイは、これまでの人生と、生きることの意味に向き合うことになります。

そして、ピエールと仲の良い、ロストフ伯爵家の娘ナターシャ。
活発で天真爛漫な愛らしいナターシャは、燃えるような恋に憧れを抱いていました。
やがて、ある男性と運命とも言える出会いを果たし、恋に落ちるのですが・・・揺れる心は、思わぬ運命を辿ることに。

ピエール、アンドレイ、ナターシャ、そして周りの多くの人々が、激動の時代と共に、運命に翻弄されていくのでした。

・・・というストーリーです。

さすがの英国BBCクオリティ!壮大な歴史大河ドラマ!

英国BBCドラマのクオリティの高さは、もはや有名ですが。
今回も、素晴らしかったです!

いつもの通り、ロケーションや美術・衣装がスゴかったですね。
雄大な自然の景色や、豪華絢爛なエカテリーナ宮殿での舞踏会などは、映像の美しさに思わらず「うわぁ」と声が出るほど。
戦争シーンも、壮大なスケールで大迫力!
CGも効果的で、見ごたえありましたね。

村や民家・屋敷といった美術セットをはじめ、衣装も、貴族のドレスから軍服からボロ着まで、徹底的に作り込んでいて。
リアリティがあって、ウソくささがなくて。

BBCの歴史ドラマは、いつも本当に映像の作り込みがスゴいですね。
スケール感とリアリティは、さすが!

ストーリー的にも、おもしろかったです。
それぞれの愛の物語はもちろんですが、貴族社会の華やかさや没落、生と死、人生を生きる苦しみや喜びなど、かなり見ごたえがあるドラマ性だったと思います。

演技も素晴らしかったですね。
とくに、ピエール役のポール・ダノは大熱演!
最終話は、かなり見ごたえがありました!

・・・ただ。
原作が壮大な長編小説なだけに、全6(8)話で納めるのは、ちょっと厳しかったかも。
とくに前半は、かなり駆け足で、人間関係や人物描写が、やや説明不足だった気がします。
・・・何だか、ダイジェスト版のドラマを観ているようなスピード感。

あまりに有名な小説なので、多少のことは知っているだろう、という前提での進行もあったとは思うのですが。
小説を読んでいない、何の予備知識もない私としては、正直、最初は全体像を把握するのに戸惑いました。
ついていくのが、意外と難しかったですね。

それでも、中盤以降は慣れてきたのか(笑)だいぶ理解できるようになって。
やっぱり、ターニングポイントは、アンドレイとナターシャが出会う、あの舞踏会のエピソードじゃないかと思います。

それまでは、やれ貴族社会がどうとか、ピエールの妻がどうしたとか、よっしゃ!決闘だっ!とかいう(笑)ドロっとした感じが、ドタバタっと猛スピードで描かれていましたが。
美しい宮殿のロケーションの中で、運命的な出会いをして、優雅に踊るアンドレイとナターシャで、ようやく落ち着いたというか。
ようやく、ラブロマンス大爆発!というか。(笑)

あの舞踏会のシーンは、本当に素晴らしかったですね。
私みたいなオジサンでも、思わず溜息が出るほどのドラマチックな美しさ。(笑)

そこから終盤までは、恋愛模様を中心に、時代に翻弄される物語がドラマチックに描かれていて、入り込みやすかったです。

・・・なんですけど。
やっぱり、展開は早かったですね。
理解はできて、盛り上がったりもしますが、人物の描写がどうしても薄くなって、やや唐突感が出てしまって。

・・・世界的文豪のストーリーに、こんな言い方はよくないのかもしれませんが。
恋愛模様だけを見れば、昼ドラやトレンディードラマもビックリな(笑)急展開。
ナターシャにしても、本編45分くらいの間に、大好き!→心が揺れる→大後悔!反省!というスピード感。(笑)

ど~なっちゃうの?と、目が離せない感じはあって、それはそれで面白かったと思うのですが。
やっぱり、もう少しじっくり描いてほしかったかなあと。

終盤も猛烈に盛り上がって、すごくよかったと思います。
とくに、アンドレイとナターシャのクライマックスは、グッと来ちゃいますよね。
最終話も、もうドラマチックで。
ピエールのエピソードもよかったですけど、やっぱりマリアとニコライが、も~~~!大爆発!(笑)
・・・ただ、ナターシャの心境の変化は、もう少しじっくり見たかったですね。

できれば、全13話とかで、じっくりと濃く描いてほしかったかなあ。

ニコライのエピソードとか、結構よかったと思うんですけどね。
・・・てか、ニコライ、そっちいっちゃうの?という、じれったさも、これまた見ごたえがあって。(笑)

ピエール、アンドレイ、ナターシャといった中心人物に時間を割いた分、ニコライの描き方は少し薄かったかなあ。
他にも、ナターシャの従妹でニコライに想いを寄せるソーニャとかも、もっと深く描いてもよかったかなと。
ちょっと、もったいないですよねぇ。

もう少し話数を多くして、じっくりと描いてほしかったかなと思います。

見て損はない面白さだと思います

個人的には、結構おもしろかったです。
古典小説の歴史ドラマというと、小難しく感じかもしれませんが。
すごく見やすくて、誰もが広く楽しめる内容だと思います。

今現状では、このドラマを観るのは難しいですが。
機会があれば、見て損はないドラマだと思います。
結構、おすすめです!

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