「Black Sails/ブラック・セイルズ」シーズン1を全話見ました・感想と評価【海外ドラマレビュー】

「Black Sails/ブラック・セイルズ」シーズン1

海外ドラマ「Black Sails/ブラック・セイルズ」シーズン1を全話見ました。
個人的な感想と評価です。

【追記:2019.10.31】
「Black Sails/ブラック・セイルズ」のHuluでの配信は、すでに終了しています。
Huluでは視聴できませんので、ご注意ください。


(※本ページには、プロモーションやスポンサー広告が含まれています)

スポンサーリンク

「Black Sails/ブラック・セイルズ」とは?

18世紀のカリブ海を舞台に、富と覇権をめぐる海賊たちの生き様を描いたドラマ。
不朽の名作「宝島」を原作に、小説の20年前の前日談を描いたオリジナルストーリーです。

意外と「宝島」の設定が反映されているので、ウキペディアなどで「宝島」の概要を事前に知っておくといいと思います。

詳しくはこちら。
→ ウキペディア「宝島」

ドラマの主人公はフリント船長で、有名な片足の海賊ジョン・シルバーはもちろん、ビリー・ボーンズも出てきます。
「宝島」を知らなくても十分楽しめる内容ですが、知っていればニヤリとするシーンや、さらに謎が深まる楽しみもあると思います。

製作総指揮は、「ザ・ロック」「アルマゲドン」「トランスフォーマー」などで有名な、巨匠マイケル・ベイ。
最近はドラマ界にも進出し、「ザ・ラストシップ」も手がけています。

・・・ま~~、とにかく熱い男の戦いと爆破が特徴の(笑)マイケル・ベイ作品。
このドラマも、かなり男くさいですね。(笑)

ドラマ「Black Sails/ブラック・セイルズ」は、現在シーズン4まで制作されています。
シーズン4がファイナルシーズンで、シリーズとしては完結です。

シーズン1は、2014年制作。
各話約55分程度の全8話です。


※以下、ややネタバレを含みますので、ご注意ください。

スポンサーリンク

「Black Sails/ブラック・セイルズ」あらすじ

舞台は1715年、カリブ海に浮かぶニュープロビデンス島・ナッソー。
海賊たちが拠点にしている無法者たちの町は、権力者の娘・エレノアが商売を取り仕切ってはいるものの、欲望と陰謀と裏切りが渦巻き、町の覇権争いも起きようとしていました。
そんな中、海賊団を率いる船長フリントは、財宝を積んだ船「ウルカ・デ・リマ号」を襲撃し、巨万の富を得ようと企てます。
しかし、ウルカ・デ・リマ号の航路や位置を知る者はなく、その情報をめぐって、エレノアをはじめ多くの人間の運命を巻き込みながら、覇権争いは激しさを増していくのでした。
果たして、巨万の富を得るのは誰なのか?
・・・というようなストーリーです。

欲望と陰謀と裏切りのドラマ

制作総指揮マイケル・ベイで海賊ドラマ・・・といったら。
そりゃもう、エンターテイメント性の高い、ド派手なアクションと爆発を期待してしまいますが。
このドラマは、残念ながら「冒険アドベンチャー活劇」ではありません。
どちらかというと、ドラマ性重視。
確かに、海賊たちの戦いはありますが、おもしろさのメインは「欲望や陰謀や裏切りの愛憎劇。覇権争いのドラマチックな展開」だと思います。

なので。
マイケル・ベイ大好き派の私のような方は(笑)、ちょっと期待外れかもしれませんね。
それこそ小説「宝島」のような、ワクワクドキドキな冒険活劇を期待しちゃうと、ちょっとつらいかも。

なんてったって、前半はずっ~~~と島にいて、なかなか航海に行かない。(笑)
海賊なんだから、はよ海行け!みたいな。
敵対するライバルや海軍の船を爆破して木端微塵にしたり、大砲バカバカ撃って海に沈める!・・・というのも、あまりなく。
華麗で軽快な剣術バトルみたいなアクションも、あまりなく。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」のような内容とは、ちょっと違いますね。
・・・マイケル・ベイ要素、薄し。(笑)

最終話は、かなり壮大な海戦バトルがあって「やっとキタ!コレ!」にはなりますが。
・・・できれば、毎回ああいう感じであってほしかったなあ・・・。

そういったエンターテイメント性のおもしろさよりも。
欲望とか野望とか裏切りとか。
ドロドロの愛憎劇とか。
覇権をめぐる駆け引きや謀略など、そういった要素を楽しむのがメインのドラマだと思います。

決して、つまらなくはないです。
私は、結構おもしろかったです。
ただ、そういった部分が受け入れられないと、ちょっと退屈に感じるかもしれませんね。

あと、描写が結構エグくて過激で生々しいです。
女性の扱いもひどいので、そういったものが苦手な方は、ちょっとダメかも。

そういう意味では、やや大人の男性向けのドラマだと思います。

キャラクターは魅力的だけど…

そういった部分を受け入れられれば、ストーリー自体はおもしろいと思います。
特に、駆け引きだとか裏切りだとか、それぞれの野望や思惑が見え隠れしたりして、予想外の展開に引き込まれますね。
「宝島」とのつながりを連想させる部分も多く、結構楽しめると思います。

キャラクターも、みんな魅力的でよかったです!
クセがあって個性的で、演技も素晴らしかったですね!
海賊は、やっぱみんなカッコイイ!
ベインや女海賊ボニーはもちろん、ハゲオヤジのゲイツですら、カッコイイ!(笑)

個人的に好きなのは、料理担当のおかしなランドール。
シルバーも言ってましたが・・・絶対にキレ者なんだな、この人、きっと。
足の件も「宝島」にからんでくるんじゃないかなと。

ただ、問題は。
主人公のフリント船長に、感情移入できるかがポイントだと思います。
・・・なにせ、このドラマの船長たちはカリスマ性ゼロ。
金の切れ目が縁の切れ目。(笑)
ベインも含め、常に内乱の心配ばかりして船員の機嫌を伺っている感じ。
ある意味では、リアリティある設定だとは思うのですが。
船長の絶対的なカリスマとかリーダーシップとかがなくて。
ウソついてダマして、何とか部下をごまかそうとするあたりが、女々しくてセコい。海賊だけど。(笑)

「ワンピース」みたいに、船長として絶対的な信頼感があったりすると、かなり感情移入もしやすいのですが。
自分の野望優先なフリントに魅力を感じられないと、ストーリーに入り込むのはつらいかもしれませんね。

あと、群像劇としての構成のバランスも、ちょっとよくなかったように思います。
さまざまなキャラクターたちのエピソードが濃く描かれているのは、よかったと思うのですが。
・・・一歩間違ったら、バーロウ夫人のエピソードいらなくない?(笑)
フリントたちの宝探しの本筋よりも、他のエピソードが長めなのが、ちょっと残念。
盛りだくさんな分、やや散漫な部分があったと思います。
・・・結局、それが島の滞在をのばして、なかなか航海に出ない原因かと。(笑)

やっぱり個人的には、海賊ドラマらしく航海や冒険をもっともっと見たいんですよね。
キャラクターが魅力的なだけに、ちょっと残念。

好みの分かれるドラマだと思います

私個人の感想としては、結構おもしろかったです。
ただ、人によっては期待とはちがう内容かも。
ドラマ性を楽しめると、かなりおもしろいのではないかと思います。
好みの分かれるドラマかなと。

最終話は、かなり盛り上がりましたね。
ラストも、いよいよ!・・・という所で終わったので、気になります。
期待したいと思います!

次のシーズン2を見た個人的な感想はこちら。
「Black Sails/ブラック・セイルズ」シーズン2・感想と評価