「ベター・コール・ソウル」シーズン3 全話見ました・感想と評価【海外ドラマレビュー】

「ベター・コール・ソウル」シーズン3

海外ドラマ「ベター・コール・ソウル」シーズン3を全話見ました。
個人的な感想と評価です。


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「ベター・コール・ソウル」シーズン3とは?

「ブレイキング・バッド」に登場した弁護士ソウル・グッドマンを主人公にしたスピンオフドラマの第3弾。
ソウルがまだ本名ジミー・マッギルを名乗り、弁護士として駆け出しの時代が舞台となります。

作品の概要や、前作までの感想などはこちら。

シーズン1
シーズン2

今作は、「ブレイキング・バッド」の前日談となる物語です。
主人公ジミーが、いかにして悪徳弁護士ソウル・グッドマンになったのか?
過去に何があったのか?
そこも見どころです。

また、同じく「ブレイキング・バッド」の登場人物であるマイクの前日談でもあります。
マフィアのボスであるグスタボ”ガス”フリングの部下として、ボディーガードや諜報活動をしていた凄腕のマイク。
なぜ、犯罪組織と関わっていくことになったのか?

今回のシーズン3では、これまで以上に本家「ブレイキング・バッド」の内容が色濃く反映され、さらに繋がっていきます。
「ブレイキング・バッド」を見ておいた方が、絶対にいいと思います。

「ブレイキング・バッド」は、すでにシリーズとしては完結していて、DVD・ブルーレイをはじめ、現在 Netflixで全話視聴することができます。

前回のシーズン2では、主人公ジミーが、一流弁護士事務所デイヴィス&メインに入社。
しかし、よかれと思ってやったことは、ことごとく大騒動に。
ついには恋人キムと独立し、弁護士事務所を立ち上げるのですが・・・。
兄チャックとの溝も深まり、最終話は、かなり気になる終わり方でした。
マイクも、「あの面倒な連中」(笑)と関わってしまい、次第に追い込まれていきましたね。
いよいよ報復開始!というところで、邪魔が入り・・・あれは、誰の仕業?

今回のシーズン3は、その続きから。
ジミーは、兄チャックとの確執がさらに深まり、弁護士として大ピンチに。
マイクは、新たなる「あの連中」(笑)と接触し、関係を深めていくことになります。

主人公ジミー・マッギル役ボブ・オデンカーク、マイク役ジョナサン・バンクスは、もちろん登場!
チャックやキムやナチョなど、おなじみのメンバーも再集結。

さらに、本家「ブレイキング・バッド」のキャラクターも、多数出演!
前作から登場のサラマンカに加え、まさかの「あの人」や、意外な「あの人」なども出てきますよ!(誰だよ。笑)
「ブレイキング・バッド」を知っていると、かなり楽しめると思います!

ドラマ「ベター・コール・ソウル」は、現在シーズン4まで制作されています。
シーズン3は、2017年制作。
各話45~55分程度の全10話です。

DVDのレンタルをはじめ、現在、Netflix(ネットフリックス)でシーズン4まで見放題配信中。
U-NEXT(ユーネクスト)では、シーズン1~3がポイント利用にて視聴できます。
(紹介している作品は、2019年6月時点の情報です。現在は配信終了している場合もありますので、詳細は各サービスの公式サイトにてご確認ください)


サービスの詳細や加入など、各公式サイトはこちら。

【公式サイト】Netflix

【公式サイト】U-NEXT


※以下、ネタバレしています。未見の方は、くれぐれも、ご注意ください。

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「ベター・コール・ソウル」シーズン3 あらすじ

ジミーは恋人キムと独立し、個人弁護士事務所を立ち上げますが、書類改ざんの件で、兄チャックから厳しい反撃を受けます。
ジミーとチャックの確執は決定的なものとなり、やがて、弁護士資格をめぐり、ジミーは追い詰められていくことに。
一方、マイクは、サラマンカ襲撃を阻止されたあと、自分が監視されていることに気がつきます。
その相手の正体を追ううち、ある危険な人物が現れ、関わることになるのですが・・・。
ジミーとマイクは、どうなるのか?
・・・というようなストーリーです。

シリーズ屈指のおもしろさ!驚きの多いシーズン3!

今回のシーズン3も、映像演出やシナリオのクオリティは、もう、キレッキレ!(笑)
さすがすぎる!
素晴らしかったです!

第1話冒頭の、現在のジミーのエピソードからして秀逸!
たった一言の、あのセリフ!
以降も、事務所の壁の塗り直しや、電線にひっかかった靴など、小道具を使った表現がスゴかったですね。
毎回毎回、魅せまくっていて、細かく書いたら、もう切りがないほど。
期待以上のクオリティで、今回も見ごたえがありました!
すごく、よかったです!

ストーリー的にも、ジミーとチャックの確執を軸に、善悪や愛憎、人生のもどかしさや理不尽さや悲哀が、じっくりと深く描かれていたと思います。
今回も、セリフでペラペラとウソ臭く「お芝居」するのではなく。
エピソードの積み重ねや、映像表現でガツンと魅せて、胸に響く感じでした。

今回のジミーは、これまで以上に、善悪の狭間で心が揺れ動きましたね。
その葛藤が、すごくよかったです。

チャックに対する怒り、キムを思う気持ちや、二人の明るい将来を考えて、ついつい悪いことしちゃったり。
でも、良心の呵責で、謝ったり、やり直したり、また憎まれたり・・・。
チャックへの愛情の裏で、やむなくチャックを辱めるようなことをしたりと、ジミーの繊細な感情が丁寧に描かれていたと思います。

見ている側としても、「いよいよ、悪徳弁護士の誕生か?」とジミーに嫌悪しつつも、「あ、やっぱりまだ良心はあるのね」と、今度は報われないジミーに切なさを感じたりして。
こっちも、揺れ動いたりして。(笑)
(でも、それ以上に、終盤のアイリーンに感情移入しまくってた気もしなくもない。笑)

やっぱり、チャックのジミーに対する仕打ちや偏執的なエピソード、父親のエピソードなどが効いてますね。
さらに、「善人は報われないし、理不尽な思いもするし、ロクなことがない。ズルくて悪いほうが勝ち」的な(笑)誰もが感じたことのある思いもあって、やっぱりジミーに感情移入してしまう。
そういう描き方が、うまい!

ジミーとキムのエピソードも、よかったですね。
何てことはない会話なんですが、人間味に溢れていたと思います。
・・・キムも、絶対ジミーに怒らないし、邪険にしないですものね。(笑)

あと、個人的には、マイクもよかったですが、今回は、何といってもナチョ!
父親とのエピソードは、ドラマ性という部分でも、猛烈に見ごたえありましたね。
・・・そして、見てられないほどの、ハラハラドキドキ!(笑)

終盤のキムも含め、そういった驚きやスリル、意外性でグイグイと引き込む展開は、さらにパワーアップ!
見入っちゃって、続きが気になって仕方ない面白さ!
それも、さすがでしたね。

「ブレイキング・バッド」に近づいていく楽しさ!

また、スピンオフ・ドラマとして、これまで以上に本家「ブレイキング・バッド」の内容が反映されたのも楽しかったです!
本家の前日談ではありますが・・・てか、もう、「ブレイキング・バッドの続編」くらいの勢い。
スター・ウォーズでいえば、エピソード1~3の「新三部作」的な(笑)感じすらする繋がり方だったように思います。

単純に、驚いたし、楽しかったですね。
マイクのエピソードを中心に、本家のキャラクターが、思わぬ形で、わんさか登場。
ロケ地や美術も、見事に完全再現!
とにかく、ニヤリ!だらけでした。

特に、フライドチキンのチェーン店「ロス・ポジョス」と「あの人」!
また、登場の演出が・・・ジラしまくって最高!(笑)
ついに、出たああああ!と、テンションMAX!

・・・どう考えても、「ブレイキング・バッド」シーズン4の第8話とか第10話とか、見直さずにはいられないですよね。
シーズン4第13話とか・・・どうして、あんなに、やさぐれたんだろう。フランチェスカ。(笑)

今作を見終えた後で、本家の振り返りや比較をしてニヤニヤするのも、これまで以上に楽しかったです!

他にも、マイクが「ブレイキング・バッド」の立場に至る過去の経緯や、「ソウル・グッドマン」の名前の由来、本家で有名な「1ドル依頼」などなど、スピンオフ・ドラマとしての面白さが際立っていましたね。
「そういうことだったのか!」という驚き!
なぜか、ちょっと感動で胸アツ。(笑)
とにかく、楽しかったです!

・・・ただ。
あえて、言えば。
あくまで個人的に、ですけど。
マイクのエピソードと、「ブレイキング・バッド」ネタが、あまりにも面白さとインパクトがありすぎて。
これまでのシーズンに比べると、正直、前半は、ジミーのドラマ性は薄かったかも。
また、スピンオフの宿命とはいえ、「ブレイキング・バッド」を見ていない、忘れてしまっている方は、さらに印象が違ったかもしれませんね。

確かに、スピンオフ・ドラマとして、猛烈に面白かったのですが。
前作シーズン2の、デイヴィス&メインの仕事に、自分らしさと葛藤しながらも奔走するような、ジミー独自のストーリーは、やや控えめだったかも。
チャックとの確執が中心で、ちょっと食い足りない感じは、正直、ありました。
あの、口の達者なユーモアもあまりなく、マイクとの絡みも1~2回。
ど~しても、興味はマイクと「ブレイキング・バッド」ネタに目が向いてしまう部分が大きかったです。
(ただ、猛烈に楽しかったですけど)

中盤以降、ジミーが金策に奔走するあたりから、ようやく、このドラマらしいオリジナルな部分が復活して、本領発揮!
そこからは、かなり見ごたえがありましたが。
「ジミーのドラマの密度」としては、これまでと比べると、やや薄かったかもしれませんね。

全体的には、映像演出もシナリオも、さすがのクオリティ。
ドラマ性もガッツリと描きつつ、意外性やハラハラドキドキの面白さや、スピンオフとしての楽しさなど、盛りだくさん!
シリーズ屈指のおもしさだと思います!

続きが気になるけど・・・

個人的には、今回のシーズン3も、メチャクチャおもしろかったです!
かなり、本家「ブレイキング・バッド」に近づいてきましたね。

最終話は、かなり衝撃的なラストを迎えました。
・・・絶句。
早く続きが観たい!・・・ですけど。
次回シーズン4は、決して、明るい始まりではないような。

ジミーは、どう思うのか?
どんなシーンから、始まるのか?

・・・てか、結局、電気メーターが回っていた原因は、なに?(笑)

ほかにも、サラマンカの件など、どんどん本家に近づいてきたことで、更なるゲストの登場に期待大!な反面、キムのことなど、嫌な予感が漂いますよね。

そうそう。
あと、意外と忘れてると思うのですが。
今回のシーズン3第1話、現在のジミーの、あの後も気になりますよね。

果たして、続きはどうなるのか?
今度は、どこまで本家に近づいていくのか?

次回も、期待したいと思います。