映画「心のカルテ」感想と評価【Netflixオリジナル】

心のカルテ

Netflix(ネットフリックス)オリジナル映画「心のカルテ」(原題:To The Bone)を観ました。
個人的な感想と評価です。

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Netflixオリジナル映画「心のカルテ」とは?

拒食症の少女が、治療を通じて自身の心と向き合っていくヒューマンストーリー。
Netflixオリジナル制作の作品です。

拒食症の主人公エレンが、治療のためグループホームに入所し、医師や仲間たちと出会い、心の痛みと向き合っていく物語です。

監督・脚本は、ドラマ「コード・ブラック 生と死の間で」のプロデューサーで知られる、マーティ・ノクソン。
今作が、監督デビュー作で、自身の拒食症の体験に基づいたストーリーだそうです。

キャストは、主人公エレンにリリー・コリンズ。
「白雪姫と鏡の女王」「シャドウハンター」などをはじめ、最近ではNetflixオリジナル映画「Okja/オクジャ」にも出演しています。
まさに体を張った、熱演!
これまでのイメージを覆す演技に注目です!

そして、医師ウィリアム・ベッカム役に、キアヌ・リーブス。
もう、説明不要ですよね。
最近では、「マトリックス」の、というよりは、「ジョン・ウィック」のキアヌ・リーブス、というほうが分かりやすいかも。
来日したら、必ずラーメン食べるで、おなじみ。(笑)

ちなみに、今現在、映画「ジョン・ウィック」は、Netflixで見放題で視聴できます。
(記事出筆時点での情報のため、すでに配信が終了している場合もあります。ご注意ください)

他にも、エレンの義母スーザンに、「グッド・ワイフ」や「パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット」フィンチの元恋人グレース・ヘンドリクス役で有名な、キャリー・プレストン。
なんと、フィンチ役マイケル・エマーソンとは、実生活では夫婦なんですってね!
し、知らなかった・・・。

実母ジュディ役には、「死霊館」キャロリン役など、数々の作品に出演するベテラン、リリ・テイラー。
アナ役に、「ファインディング・カーター」や「24:レガシー」アミラ役キャサリン・プレスコット。
リリコリとキャサリン・プレスコットの共演も、見ものですね。

そして、ルーク役にアレックス・シャープ、妹ケリー役にリアナ・リベラトといった新鋭にくわえ、パールに「Teen Wolf/ティーン・ウルフ」メレディス役マヤ・エシェット、トレーシーに「セカンド・チャンス」グレイシー役シアラ・ブラヴォ、実母ジュディのパートナーのオリーブに「グレイズ・アナトミー 恋の解剖学」エリカ・ハーン役ブルック・スミスなども出演しています。

映画「心のカルテ」は、Netflixオリジナル作品で、2017年制作。
本編は107分です。

現在、Netflix(ネットフリックス)で配信されています。
(記事出筆時点での情報のため、すでに配信が終了している場合もあります。ご注意ください)

Netflix公式サイトはこちら。

【公式サイト】 Netflix

※以下、ネタバレしていますので、ご注意ください。

映画「心のカルテ」あらすじ

主人公エレンは、拒食症に苦しむ20歳の少女。
病院での治療も一向に効果はなく、何度も入退院を繰り返し、日に日に症状は悪化していきます。
困り果てた義母スーザンは、最後の望みを託し、型破りではあるけれど、治療効果は高いと評判の医師ウィリアム・ベッカムの元へ、エレンを連れていきます。
こうしてエレンは、ベッカムのグループホームで、他の患者たちと共同生活をしながら、治療していくことに。
アナやルークといった面々と日常を過ごし、時に笑い、時に傷つきながら、エレンは少しずつ、自身の心の内や、つらい過去と向き合っていくのでした。

・・・というようなストーリーです。

予告動画はこちら。
To The Bone Official Trailer

リアルだけどハートフル。つらい気持ちと対峙する物語

病気を題材にしていたり、自分と向き合って変化していく映画って、「さあ、感動して泣け!」みたいな(笑)どこか大げさで劇的で、ウソくささがあったりしますが。
今作は、リアリティもあって、展開も控えめ。

「病気で可哀想」みたいな、押しつけもなく。
症状を超リアルに描いて、エグい!ということもなく。
必要最低限なことを、丁寧に描いていると思います。

やっぱり、実体験に基づいているだけあって、ディテールやセリフは、リアリティがありますね。
腕の件とか。
傍から見ていると簡単に思えることでも、それができない心が、ものすごく分かりやすく、伝わってくる描写だったと思います。
・・・運動せずには、いられないんですね。
吐き出さずには、いられないんですね。

全体的には、やはり明るい作品ではないのですが、それでも時に、意外とユーモラスに描かれていたりもして。
エレンとルークの二人の外出とか・・・あんなリリー・コリンズ、見たくない。(笑)
笑っちゃうけど、でもエレンは楽しそうで。

病気で悲しみに暮れて絶望して、という悲劇っぽい描き方ではなくて。
ユーモアも交えながら、大げさにならず、厳しい現実とのメリハリが効いた構成が、すごくよかったです。
リアリティもあって、共感も理解もしやすいと思います。

また、病気を通じて、ルークとエレンの関係や、家族の問題、つらい過去で傷ついた心などが、描かれていて。
病気であることで、人に心配をかけて、悲しい思いをさせていることに、つらさを感じたり。
家族の気持ちに応えられない苛立ちや悲しも、どこか見ている側の中に似たような感情があって、共感してしまうかもしれませんね。

医師ベッカムがエレンに語る言葉が、見ている側にも問いかけられて、心に響くのではないでしょうか。
言葉が心に刺さる人も、多いかもしれませんね。
・・・本当、エレンの気持ちに、心が痛くなる思い。

そんなエレンが、ベッカムやルークと過ごす中で、少しずつ変わっていくのも、見ごたえがあったと思います。
正直、エレン以外は、描き方が薄いというか、中途半端感は、あったと思うのですが。
ただ、主人公エレンに視点を絞り込んで、深く描いたのは、よかったかなと思います。

エレンを通じて、心の傷や痛みと向き合って、前へ進む、新しい変化があることを知る物語でしたね。

・・・とはいえ。
ちょっと、終盤からクライマックスは、物足りなさはあったかなあ。
なんか・・・モヤモヤっと。(笑)

クライマックスは、もうひと盛り上がり、欲しかったですね。
エレンの気持ちが変わる動機というか、きっかけが、分かりづらかったような。
やや曖昧で、個人的には、そこがちょっと残念でした。

また、ストーリーも、さることながら。
とにかく、リリー・コリンズが、すごかった!
・・・もう、原型とどめてないもんね。(笑)
あのキュートでキレイなリリコリが、ガリガリで、やつれまくって・・・。
小さくて、細くて、もうポキンと折れそうな。
痛々しさが、すごかったですね。

もちろん、メイクの効果などもあったりするのでしょうけど。
ただ、演技は、これまでのイメージを覆す、素晴らしさだったと思います。
リアリティがあったのも、やっぱり演技がよかったからですよね。
ただ単に、ガリガリに痩せただけでは、あそこまで伝わってはこなかったように思います。

他の出演者も、すごくよかったです。
キアヌ・リーブスも、前に出すぎず、控えめだけど、優しさと厳しさを持ったキャラクターを、丁寧に演じていたと思います。
実母ジュディ役リリ・テイラーも、さすがでしたね。
・・・ま、終盤は、展開的にちょっと「とってつけ」なベタな感じ(笑)でしたけど。
でも、心痛める母親の心情に、グッと来ちゃいました。
ルークや妹ケリーも、よかったですね。

あと、個人的には。
アナが映画を観たエピソードが、ツボでした。
キャサリン・プレスコットの口から「あの人」をイジって、リリコリが笑う・・・訴えていいと思います。(笑)

そういったユーモアも織り交ぜながら、心の痛みや自身と向き合う物語が、リアリティある表現で、じっくり描かれていたと思います。

見ごたえのある良作

個人的には、結構よかったです。
・・・ただ、終盤からクライマックス以降は、ちょっと物足りなかったかな。
それでも、リリー・コリンズの体当たりな熱演もあって、素晴らしかったですね。

じっくりと味わいたい、良作だと思います。
よかったです。