映画「マン・オブ・スティール」感想・評価【アメコミDCコミック映画】

マン・オブ・スティール

映画「マン・オブ・スティール」を鑑賞しました。
個人的な感想と評価です。


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映画「マン・オブ・スティール」とは? DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)第1弾!

正義のヒーロー「スーパーマン」を描いた、アメコミ・アクション映画。
DCコミック映画シリーズ「DCエクステンデッド・ユニバース」(DCEU)の、記念すべき第1作目となります。

故郷クリプトン星から、地球に送られたカル・エル=クラーク・ケント。
超人的な能力で正義のヒーローとなり、地球に侵略してきたゾッド将軍から人類を守るべく、激しい戦いを繰り広げます。
まさに、スーパーマン誕生までが描かれたストーリーです。

原作は、アメコミのDCコミック。
なので、「アイアンマン」「アベンジャーズ」といった、Marvel(マーベル)コミック原作の映画とは、種類が違います。

DCコミック映画とMarvel(マーベル)映画の違いなどは、別記事にまとめてあります。
詳しくは、こちら。

アメコミ映画やドラマを見たことがない。マーベル映画とDC映画の違いや、作品の種類がよくわからない、という方のために、基本的なことをま...

「スーパーマン」は、もはや説明不要なほど、世界中で愛されているヒーロー。
これまで、映画やドラマが数多く制作されてきました。

「鳥だ!」「飛行機だ!」「いや!スーパーマンだ!」
・・・もう、さすがに、このフレーズは知らないですかねぇ。(笑)

そんな歴史ある作品を、新たに再構築(リブート)したのが今作。
濃厚な人間ドラマと、ド派手すぎるアクション!
より現代的なテイストで、蘇りました。

なので、過去のスーパーマン映画などとは、つながりはありません。

ただ、クリストファー・リーヴ主演の映画「スーパーマン」4部作では、スーパーマン誕生秘話や、ゾッド将軍との戦い(スーパーマンII 冒険篇)などが、すでに描かれています。
見比べてみると、楽しいかもしれませんね。

また、今作は、DCコミック原作の映画シリーズ「DCエクステンデッド・ユニバース」(DCEU)の第1作目となります。
以降、スーパーマンをはじめ、バットマン、ワンダーウーマン、フラッシュなど、DCコミックのヒーローたちが映画化され、世界観や設定などを共有しています。
ストーリーや時系列でも、つながっていきます。

これまでのシリーズの作品概要や、感想はこちら。

【時系列順】
・マン・オブ・スティール(今作)
バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生
スーサイド・スクワッド
ワンダーウーマン
ジャスティスリーグ

今作「マン・オブ・スティール」は、まさにDCコミック映画シリーズの原点となる作品。
見ておくと、今後のシリーズが、さらに楽しめると思います。

製作総指揮・原案は、バットマン映画「ダークナイト」三部作や、「インセプション」「インターステラー」の監督として有名な、クリストファー・ノーラン。
監督は、「300/スリーハンドレッド」「ウォッチメン」「エンジェルウォーズ」のザック・スナイダー。
まさに、2大巨匠の強力タッグ!

とにかく、リアリティ重視型。
・・・コスチュームの特徴でもあった赤パンツとか、絶対に履かせない!(笑)
なんなら、「スーパーマン」とすら、極力、呼ばせたくない!みたいな。

原作は踏襲しつつも、過去の映画やドラマとは違う、まったく新しいスーパーマン作品を作り上げています。

キャストとしては。
主人公スーパーマン=クラーク・ケント役に、「インモータルズ 神々の戦い」「コードネーム U.N.C.L.E.」のヘンリー・カヴィル。
ロイス・レインに、「魔法にかけられて」「ザ・ファイター」「アメリカン・ハッスル」のエイミー・アダムス。

そして、父ジョー=エルに、ラッセル・クロウ。
義父ジョナサン・ケントに、ケビン・コスナー 。
義母マーサ・ケントにダイアン・レインと、大物ベテラン俳優陣も出演。

中でも、マーサ役のダイアン・レインは、素晴らしかったですね!
あの、リアリティある老け役!
そして、クラークを想う母親の演技は、さすが!

さらに!
デイリー・プラネット編集長ペリー・ホワイトに、ドラマ「HANNIBAL/ハンニバル」ジャック・クロフォード役ローレンス・フィッシュバーン。
ロイスの同僚記者ロンバードに、「ハウス・オブ・カード 野望の階段」ダグラス・スタンパー役マイケル・ケリー。
米軍スワンウィック将軍に、「THE BLACKLIST/ブラックリスト」ハロルド・クーパー役ハリー・J・レニックス。
ハーディー大佐に、「LAW & ORDER:性犯罪特捜班」「Veep シーズン3」「ウェット・ホット・アメリカン・サマー:キャンプ1日目」のクリストファー・メローニ。
カル=エルの母ララに、ドラマ「デアデビル」フィスクの恋人ヴァネッサ役アイェレット・ゾラー。

・・・などなど、海外ドラマファンには、おなじみの面々も登場。
てか、出てきたら、なぜか笑っちゃう。
・・・あのクリストファー・メローニが、シリアス役!(笑)

豪華な出演者も、見どころです!

映画「マン・オブ・スティール」は、2013年制作。
上映時間は、143分です。

※以下、ややネタバレしてますので、ご注意ください。

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「マン・オブ・スティール」あらすじ

地球から遠く離れた惑星クリプトン。
長く繁栄を極めた世界も、資源の枯渇で地殻が変動し、惑星消滅の危機を迎えていました。
さらに、軍最高司令官ゾッド将軍がクーデターを起こし、混沌を極める中、科学者ジョー=エルは、生まれたばかりの息子カル=エルにクリプトンの遺伝子情報「コデックス」を託し、ポッドに乗せて、宇宙へと脱出させます。
ポッドは地球へと向かい、カンザス州の農場に不時着。
カル=エルは、ジョナサンとマーサのケント夫妻に引き取られ、地球人クラーク・ケントとして育てられることに。
幼い頃から超人的な能力に戸惑い、悩み苦しみながら成長していくクラーク。
やがて、「コデックス」を奪うため、クラークを追って、ゾッド将軍が地球へと侵略を開始。
クラークは、人類を守るために立ち上がり、ゾッド将軍と激しい戦いを繰り広げるのでした。
果たして、人類の運命は?
ゾッド将軍を倒すことはできるのか?

・・・というストーリーです。

DCエクステンデッド・ユニバースとのつながり

今作は、DCコミックの映画シリーズ「DCエクステンデッド・ユニバース」(DCEU)の第1弾として、以降のシリーズ作品とつながりがあります。

特に、シリーズ第2弾となる「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生」では、今作の出来事や設定が色濃く反映されています。

また、今作で、クラークが北極で発見された宇宙船の内部に入るシーンがありますが。
その中で、人口冬眠装置らしきカプセルがあり、ひとつだけ開いて空になっているものがありました。

諸説、色々と言われていて・・・スーパーガールか?という説もあるようですが。

ただ、宇宙船自体は、1万8000年前から氷の下にあったとされてましたね。
まだクリプトンが発展期で、入植地を探す目的のためのものなので、ちょっと違う気がしなくもないですけど・・・。

誰が、いつの時代に、冬眠から覚めたのか?
まだシリーズ映画の中で、これだ!という、明確な答えが描かれていません。

もしかしたら、今後、その謎も解き明かされるかもしれませんね。

今作を見ておくと、以降のシリーズ作品が、より一層、楽しめると思います。

DCコミックのドラマについて

「THE FLASH/フラッシュ」や「ARROW/アロー」といった、DCコミックのドラマシリーズも大人気。
「SUPERGIRL/スーパーガール」も、その中のひとつとしてシリーズ化されています。

ちなみに、スーパーガールの本名はカーラ・ゾー=エルで、スーパーマンの従姉です。

基本的に、DCコミックの映画シリーズとドラマシリーズは繋がりはなく、まったくの別モノですが。
「SUPERGIRL/スーパーガール」シーズン1第1話では、クリプトン星の崩壊と、脱出する様子が描かれています。

また、「SUPERGIRL/スーパーガール」の中では、たびたび「スーパーマン」のキャラクターや設定などが反映されていたり。
シーズン2では、スーパーマン本人も登場するようです。
(ただし、演じているのはヘンリー・カヴィルではなく、タイラー・ホークリンという別の俳優さんです)

見比べてみると、結構おもしろいと思います。

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人間ドラマとド派手なアクション!新しいスーパーマン映画!

内容的には、これまでの既存作品とは、まったく違う、新しいスーパーマン映画だと思います。
・・・いい意味でも、悪い意味でも。(笑)
より現代的で新鮮味がありながらも、その反面、新しすぎちゃって(笑)ちょっと違和感もあったりして。
色々と、好みや評価が分かれる作品だと思います。

製作総指揮のクリストファー・ノーランと、監督のザック・スナイダーの持ち味が、かなり濃く出てますね。

ドラマ性も高くて、人間クラーク・ケントをじっくりと描いていると思います。
特別な力を持ち、出生に戸惑いながら、どう生きるべきか葛藤するクラークのエピソードは、見ごたえ十分!
リアリティ重視で、あまり「マンガらしさ」を感じさせない設定も、シリアスさが増して、ストーリーに入り込みやすいのではないかと思います。

ビジュアルや演出も、さすがザック・スナイダー!
スタリッシュな映像美は、今作でも健在。

そして!
アクションが、ものスゴかった!
もう、ぶっ壊し!
ひたすら、豪快に、ぶっ壊し!(笑)
・・・「ドラゴンボール」の実写版かよ!みたいな。(笑)

これまで見たことがない、大迫力のアクション!
まさに「超人」らしさを、存分に描いていたと思います。
すごかったです!

・・・ま、でも、その裏で、戦いに巻き込まれる市民まで、リアリティ満点で描いているので。
正直、「もう、いい加減、ぶっ壊すのは、ほどほどにして!やめたげて!」とは、思いましたけど。(笑)
やりすぎ感は、ハンパなかったですね。(笑)

また、ストーリー的には、ややツッコミどころも多かったかも。

惑星崩壊直前に、ゾッド将軍が蜂起とか・・・なぜ今?(笑)
ファントムゾーンに行ったけど、結局すぐに出てきちゃったり。
終盤でも、突然、ロイスがやって来て「倒し方が分かったの!」・・・って、いつ?なぜ分かった?(笑)

・・・などなど。
もちろん、そこは置いておいての、おもしろさなんですけど。
全体的にリアリティのある世界観だからこそ、ご都合主義的な部分も際立ってしまった感じはありましたね。

そうだなあ。
普通のアメコミ映画なら、スルーできたかもしれないなあ。

あと、やっぱり、新しさがあった反面、これまでのスーパーマンの世界観に対するイメージまで変えてしまった感じはありましたね。

例えば、序盤の惑星クリプトン。
従来のイメージでは、洗練されて科学的な、シャープな印象が一般的だったと思うのですが。
今作では、ガチなSF映画チック!(笑)
世界観もリアリティがあって、クリーチャーらしきものも出てきたり。
戦闘も、銃を使ったり。
・・・う~ん・・・スーパーマンの映画らしくない・・・。
スター・ウォーズっぽい。(笑)

誰もが知っていて、もはや古典として見飽きている「スーパーマン」という題材を、原作の基本設定は最低限に守りながら、これまでにない新しい作品として、刺激的に作り上げたのは、さすが!
・・・だとは思うのですが、その反面、長い歴史で積み重ねられたイメージの「安定感」というのは、弱くなったかも。

クリエイターの持ち味であるリアリティや世界観、見ごたえあるドラマや演出、エンターテイメントとしての派手さと。
アメコミらしさ、スーパーマンらしさとのバランスが、やや難しかったかもしれませんね。

・・・ま、そりゃ、クリストファー・ノーランとザック・スナイダーが作ったら、こうなるだろうなとは思いますが。(笑)
アメコミ映画、スーパーマン映画として見ると、賛否が分かれるかもしれませんね。

・・・なお。
内容的にハードでシリアスな展開が多く、笑いやユーモアが足りない、という感想も多いようですが。
個人的には、それほど感じませんでしたね。

もちろん、ちょっと笑えて楽しめるなら、それに越したことはないですけど。
今作では、あまりユーモアを入れ込む隙間がなかった気がします。
シリアスな世界観で、これはこれで、いいんじゃないかなと思います。

豪快!ぶっ壊しが最高の映画!

色々と、辛口なことも書いちゃいましたけど。
でも、個人的には、かなり、おもしろかったです。

やっぱり、ぶっ壊しがスゴかった!
ある意味、アメコミらしい豪快な戦いを、見事に映像化していると思います。

好みや評価が分かれるとは思いますが。
単純に、スーパーマンらしい、超人的な活躍を楽しんでみてはどうでしょうか。

シリーズの次回作「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生」を見た感想はこちら。
映画「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生」感想と評価