ドラマ「Divorce/ディボース」シーズン1全話見た感想と評価【海外ドラマレビュー】

「Divorce/ディボース」シーズン1

海外ドラマ「Divorce/ディボース」シーズン1を全話観ました。
個人的な感想と評価です。


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ドラマ「Divorce/ディボース」とは?

長年連れ添った夫婦の熟年離婚をめぐる、大人なコメディ。
「Divorce」(ディボース)とは「離婚」のことで、HBO制作のドラマです。

ある出来事をきっかけに、突発的に夫ロバートに離婚を切り出した妻フランシス。
しかし、現実はそう簡単にはいかず、熟年夫婦の離婚騒動がコミカルに描かれていきます。

主人公フランシスを演じるのは、HBO制作のドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」で有名なサラ・ジェシカ・パーカー。
あれから十数年ぶりとなる、久しぶりのテレビドラマ復帰作です。

「セックス・アンド・ザ・シティ」では、30代独身女性の本音が赤裸々に描かれ、反響も共感も大きかったですが。
今回のテーマは「離婚」。
今度は、家庭を持つ熟年女性の本音が描かれ、人生の岐路に立ち苦悩する女性をサラ・ジェシカ・パーカーが熱演!
見事、第74回ゴールデングローブ賞コメディ・ミュージカル部門の女優賞にノミネートされました。
・・・授賞式当日、ウェディングドレス姿で登場!という、おまけ付き。(笑)

受賞こそ逃しましたが、その存在感と影響力ある演技は健在!
注目です!

共演は、夫ロバート役に、映画「サイドウェイ」のトーマス・ヘイデン・チャーチ。
・・・ヒゲのせいか、見違えるほどの初老感!(笑)
突然、離婚を迫られ狼狽する夫を見事に演じています。
素晴らしかったです!

また、フランシスの友人ダラス役に「MAD MEN/マッドメン」のタリア・バルサム。
友人ダイアン役に、「25年目のキス」「グリンチ」などのモリー・シャノン。
そして、ダイアンの夫ニックを「HOMELAND/ホームランド」ロックハート長官役のトレイシー・レッツが演じています。
ダイアン夫妻は、すごくよかったですね。

他にも、弁護士マックス・ブラドキン役に「ウォーキング・デッド」のジェフリー・デマン、弁護士トニー・シルバークリーク役に「バトル・クリーク 格差警察署」のディーン・ウィンタース。
意外な共演の弁護士対決も愉快。
「HOMELAND/ホームランド」ソールの妻ミラ役サリター・チョウドリーや、「ルークケイジ」のフランク・ホエーリーなどもゲストで出演しています。
結構、豪華な顔ぶれですね。

ドラマ「Divorce/ディボース」は、現在シーズン3まで制作されています。
シーズン3がファイナルで、シリーズとしては完結しています。
シーズン1は、2016年制作。
各話25~30分程度の全10話です。
1話が短いので、気軽に楽しめるボリュームだと思います。

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「Divorce/ディボース」あらすじ

ニューヨーク郊外で夫ロバートと子供たちと暮らすフランシスは、ある日、友人ダイアンの誕生パーティーで意外な事件を目の当たりにしてしまいます。
日頃から、冷めた夫婦関係や、変わり映えのしない今の人生に焦燥感を抱いていたフランシスは、それがきっかけで衝動的に離婚を決意し、ロバートに切り出すのですが・・・。
しかし、押し寄せる現実や不安、孤独や心細さ、子供の存在、さらには知られてはいけない秘密も露呈し、事態は思わぬ騒動へと発展していくことに。
結婚十数年の熟年夫婦の離婚劇は、果たしてどうなるのか?

・・・というようなストーリーです。

共感できるとハマってしまう!ドラマ性も見ごたえあるコメディ!

離婚をめぐるコメディですが、ドタバタでメチャクチャな抱腹絶倒の大爆笑!というよりも。
随所に、ちょっと滑稽すぎて笑えちゃうエッセンスが効いた、おもしろさ。

思わぬ本音や真実を聞いてしまったり、先行きの不安から、予想外の行動をとってしまったり。
思い描いた希望のある未来とは裏腹に、厳しい現実を突きつけられたり。
当人は必死なんだけど、あまりに滑稽な姿に思わず笑っちゃう。
より真剣に、より必死になるほど、笑っちゃう。(笑)

「夫婦」という、傍から見ると、摩訶不思議で何とも理解しがたい関係の描き方が、本当に素晴らしかったですね。
ドラマとしても、すごくよかったです!

正直、観る前は、主演がサラ・ジェシカ・パーカーだし、きっと女性が共感しやすくて、男がダメダメでケチョンケチョンにされちゃうような、私みたいなオジサンには理解しがたい(笑)ドラマかなと思っていたのですが。
・・・結構、最初は身構えて観てましたけど。(笑)

実際には、「離婚」は、あくまでストーリーの「題材」で、描いているのは「夫婦」という「不思議な生き物」(笑)の物語で。
「離婚」という危機に直面した熟年夫婦を通して、「夫婦」「家族」「熟年」を丁寧にコミカルに描いていると思います。

なので、主人公のフランシスだけを追うのではなく、夫のロバートはもちろん、友人のダイアン夫妻や、パートナーのいないダラスも、しっかり描かれていて。
オジサンの私でも、感情移入しやすかったですね。

・・・確かに、熟年女性たちの本音トークは、かなり赤裸々というか、えげつなくて。(笑)
若干、ビビってしまうことはありましたが。
わかりやすくてムダがなく、テンポがいいストーリー展開だと思います。

このドラマは、女性はもちろんのこと、男性でも全然楽しめるし、共感も大きいと思います。
女性の自立や夢と現実、仕事と家庭の両立、妻として母親としての悩みや、人生を見つめ直すエピソードも数多くありますが、ただ「セックス・アンド・ザ・シティ」のような共感のしかたは、難しいかもしれませんね。

また、このドラマは、結構、人を選ぶ作品かもしれません。
長年、共に過ごしたパートナーがいる経験がある方は、ものすごく深く共感し、かなりおもしろいと思います。

一方で、若い世代の方や、ラブラブでリア充すぎて、これまでパートナーのことを「てめぇ!今度こそ、ぶっ殺す!絶対に別れる!」と考えたことがない方は(笑)もしかしたら、あまり面白く感じないかも。
フランシスたちを、理解できないかもしれませんね。

運命の分かれ目は、第1話。
正直、初回の第1話は、あまりよくなかったように思います。

発作的に離婚を切り出すのが先で、日常の描写があと。
確かに冒頭で、冷えた関係性は描いているものの、それほど深くはなく、切り出した動機に、あまり共感できないかも。
・・・なぜ今?的な。

さらに、まさかの秘密があった上に、撤回しようかと心が揺れたりして。
もしかしたら「なんて身勝手な!ロバート、可哀想すぎ!」とか、思えちゃうかもしれませんね。

「別れるのに、なぜ会う?」とか。
「キライなのに、なぜ会話する?」とか。
「憎いのに、なぜ許す?」とか。
理解できないかも。

・・・いやいや。
それこそが、謎の生命体「夫婦」というもの。(笑)

子供思いで、優しくて、善人な夫。
いい父親だけど・・・それと、これとは話は別。(笑)
結構、リアル。

登場人物たちに共感できるか否かが、大きなポイントだと思います。
・・・第2話以降は、結構、わかりやすいと思うんだけどなあ・・・。

ただ、長い間、パートナーと生活を共にした経験のある方は、入りやすいと思います。
わかる、わかる。
ある、ある!みたいな。(笑)

実際に行動に移さないまでも、急に今の生活でいいのか怖くなったり、発作的についつい隠していた本音を言っちゃうとか、ありますよね。

そして、言っちゃったものの、「どうにかなるだろう」は「どうにもならない」だったり、「新しい希望がある」はずが「まるで希望がない」と分かっちゃったり。
子供のことや、家を出ていかなきゃいけないことなど、いざ現実になったら、怖いし悲しいし寂しいし不安だし。
ダンナのことも、もう大して関心はないけど、とはいえ、居て当たり前の存在だったし、殺すほど憎いわけでもなく、よくよく考えると、こっちも悪いとこがあるわけで・・・。

で、冷静になって「やっぱり・・・」と撤回を考える、この「夫婦という不思議な生き物」の思考ルーチン。(笑)

長年のパートナーとの危機を乗り越えた経験がある方なら、理解できるのではないでしょうかねぇ。

その後も、結構、リアルな描写が多くて。
男性の私からすると、夫ロバートの言動があまりにもツボ!

いざとなったら、男のほうが女々しくて嫉妬深くて、スネたら女性よりタチが悪い。(笑)
最後の別れも、後ろ髪ひかれるのは男のほうで、サバサバしてるのは女性のほう。

現実味のない夢見がちなことに大金使って、バレて怒られるとか。(笑)
「遊びまくってやるぜ!」と思ったら、もう誰にも相手にされない年齢で。
で、いざ、そうなったら、なぜか後ろめたくて大パニックで、相談しに行くのが離婚係争中のカミさん。(笑)

・・・いやあ・・・もはや、笑えなかったりして・・・・。

「夫婦のことは、当人同士にしか、わからない」なんて、よく言われますけど。
本当、そういった不思議な関係性を、よく描いてあるなと思います。
・・・ダイアン夫妻とか、傍から見れば、愛憎が激しすぎて、意味わかんないですよね。(笑)

長い時間の中で、生活や思い出を共にし、人生を一緒に歩いてきて。
他人だけど、他人じゃないし。
憎らしいけど、愛おしいし。
一緒にいたくないけど、いないと物足りない。
もう興味はあまりないけど、お互いのことを深く理解して知り尽くしている関係。

・・・そして、言い争うとドロドロして醜い。(笑)
傍から見ると、それがたまらなく滑稽で、笑えてしまう。
さらに、第三者が入ると、ややこしい。

その、何とも不思議な「夫婦」という微妙な関係性や距離感が、「離婚」という危機を題材にして、ものすごく巧みに描かれていると思います。
コミカルで滑稽で笑えるけど、ドラマとしても見ごたえあり!
すごく、おもしろかったです!

もし、第1話で「ちょっと・・・」と入り込めなくても、できれば最後まで見てほしいですね。
単純に、コメディ作品として楽しめるので、笑いながら、気軽に見てみるといいかもしれません。

また、実際に離婚することになったら、どんな現実が待っているのか?という部分も、わりと丁寧に描いていると思います。
・・・まさかの時のために、勉強になるかも。(笑)

シーズン2はどうなる?続きが楽しみ!

個人的には、すごくおもしろかったです!
自分でも不思議なくらい、ハマっちゃいましたね。
コメディで、笑える部分が多かったからかな?

サラ・ジェシカ・パーカーはもちろん、夫ロバート役トーマス・ヘイデン・チャーチも素晴らしかったです。

最終話は、まさに「夫婦」ならではの愛憎劇。
きれいごとでは離婚できないという現実。

ど~して、そうなった?
・・・ああ・・・もう、協議離婚でいんじゃね?と、思うのは、傍から見た意見で。
やっぱり当事者同士でしか、わからない問題。
そう。それが「夫婦」。(笑)

シーズン2は、すでに決まっているようです。
果たして、この続きはど~なっちゃうの?

シーズン2が楽しみです!